二校の彼女

□二校の彼女 No.2
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「夢莉!『さやかさん』いるか?」
「いや、いない」

二高に着いたものの、彩さんは見当たらなかった

ゆいりちゃんも校舎から出てきて諦めて学校を出ようとしている時だった

「ゆいりちゃん?」

後ろからの声に思わずドキッとした。
彩さんだった

「ハンカチ落としてたよ」
「あー!ありがとうございます!!」

小さい体に大きいギター。可愛い、好きだ。
無意識のうちに見入ってしまっていた。

「あのー、なにか?」
「い、いえ、何も」

動揺を隠しきれなかった

「彩さん!この後空いてますか!?」

ゆいりちゃんがこっちをニヤリと見て大胆な事を言った。
まじかよ、、、

「空いてるけど、、」

こんなにも早く心臓が動いたことがあっただろうか。

「よっしゃ!4人でダブルデートしましょ!」

2人は手を繋いでさっさと行ってしまった

「夢莉早く来いよ!」

急な展開すぎて頭が追いつかなかった。
でも、ここでいくしか、、

「行き、ますか····」
「うん」









沈黙とはこの事か。。


結局、いつものファミレスに行くと先に行ってしまった2人からLINEがきた

ここは話さないと、、

「あのっ!」
「あっ!」

少女漫画によくあるようだが話すタイミングが被ってしまった。
クスッと笑う彩さんが愛おしかった

「名前なんて言うん?」

馴染みのない関西弁に思わず耳を疑ったが、

「ゆうりです!太田夢莉!」
「私は山本彩。よろしく」

小さな自己紹介でも心が弾んだ

あれ、全然話してくれる
人を見た目で判断しちゃダメだな。
別に悪い意味じゃなくて!!
1人であれこれ思っていた



「ゆいりちゃんとタメってことは1年やんな」
「はい、」

幸せな時間、ずっと続けばいいのに

あっという間に着いたファミレス

先に着いた2人はニヤニヤしながらこっちを見てる

恥ずかしいから見んな!
必死に表情で奈々に訴えた


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