天門

□天門 No.1
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「お迎えにあがりました。」

なに、この人。時代劇かなんか?
それにしてもイケメン。
いや、私仕事中なんやけど。

「何ですか?仕事中なんですけど?」

「王妃様が大変です。助けられるのは貴方様しかいません。私に着いてきてください。」

そう言ったままお姫様抱っこをされて謎の渦巻きに飛び込んで行った。

着いたのはわけも分からない場所。
病院でも家の近くでもない。
山に囲まれた場所。
お姫様抱っこされまま。

目が合った。

「ぎゃー!!!」

私は叫ぶしかなかった

すると、胸元にぐっと抱き寄せられ

「大丈夫です。命は私が必ずお守りします。」

なんて言い出す。

「貴方は誰!?」

「私は近衛隊長のユウリと言います。
神医様あなたには王妃様を助けて頂かねばなりません。行きましょう」

「ちょ、ちょっと!!」

逃げることも出来ず、ただ手を引かれていく。

なにやら賑やかだ。

「なんなのーここは!みんな昔の格好して!
わかった!映画村だ!」

「なんなのあの人。よその国から連行されたのかしら、、」

「こんにちはー!、、って私変な目で見られてる!ねー、ドッキリなら早く種明かししてよー!」

小走りだった彼は急に止まった

「神医様、少しお黙り下さい。
刺客は沢山潜んでいるのです。目立たないように。」

「はぁ、、わかった。って神医様ってさっきからなに!?」

彼は私をまた見て、ため息ひとつ。走り出した。

はぁっ、はあっ、

私は息が切れて倒れそうだった。

「ここです。中に王妃様が。」

「もう、わかったから!見ればいいんでしょ!見れば!」

何のイタズラだとか考えながら中に入る。

首を切られてる、、

「ガーゼ!!」

看護師らしき人に言うも、何のことかさっぱりわかっていない様子。

「ああもう!清潔な!綺麗な布!」

何とか王妃の命は助けた。
でも、手術をしないと。。

私は疲れ果てていた。
綺麗な空気を吸おうと外に出る。

「あっ、」

彼だ。

「あのー、寝てる? あのー!!」

「うわぁー!」

「あー!急に叫ばないで!」

「神医様こそ!」

「だから神医様じゃなくて、私はサヤカ。」

「サヤカ様。」

何で様付けなんだ。早く帰してもらわないと!

「ねぇ、家に帰らせて!」

「無理です、王妃様が完治するまでは。」

「今はいつなの!!」

「1280年ですが?」

私は気を失った。


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