スマブラ!

□うさぎの耳とお花を君に
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今日の乱闘メンバーは、段ボール愛護団体会長と、自称スマブラ界のハヤブサおっさん。あと鼻高いおっさん(ガノンです)。そして俺。


一言でいえば………………最低な組み合わせだこりゃ

「ハッハー!今日も空気がうまいなぁ、味わいたまえ我が友よ!」
「キサマ、空気を読め!」「今いっただろうガノン!空気は読むものではない!味わうものだ!」


おっさん同士の意味不明な会話が耳に響く。

会話に入れない(入りたくない)俺とスネークは、黙って試合開始を待っている。

「んー…それにしても本当に空気が澄んでいる………そうか、俺の甘い吐息のおかげだな!」

んな訳ねぇだろファルコン。どちらかといえばあんたは二酸化炭素排出量が一般人より多いと思うぜ?

ってか甘い吐息って何ぞ?
「……………」
「……………」
「…………」

おいおい、観客も唖然としてるぜ…。マリオ、それに他の奴らも、そんなに冷たい視線をむけんなよ。

あっプリンがぐったりした表情して、出ていっちまったよ……。

「(ソニックとスネーク、気の毒だな……)」
「(いえ、きっとソニックが一番きついと思うわ)」
…そんなボソボソ会話が聞こえる。俺、耳はいいほうだから、聞こえてるぜ。マリオにピーチ姫。

ただ喋ってる内容は間違いない真実だ。

物静かな(普段はね)スネークもきついとは思うが、それ以前に非人間の、十五歳の針鼠の俺がなんでこんなおっさん達と。

(…気のせいか暑苦しい…いや、むさ苦しい………)
「どうしたソニックにスネーク!試合前に緊張か!?まぁそれも無理はない……なにせこの愛のキャプテン・ファルコン様が相手だからな!」

…試合前にこいつを殴りとばしたいんだが……

愛はすべてにおいて勝つのだ!とかなんとか叫んでる。お前の愛にだけは負けたくない(ってか触れたくない)。

「ふん、愛など力でひねり潰してやる!」

ハハハハハとガノンがファルコンを嘲笑う。愛を力でひねり潰すって…まあいかにも悪役、って感じだな。

「馬鹿もの!!また話を聞いていなかったなガノン!愛はすべてにおいて勝つ!英語なら最上級だ!な、ソニック!」

話振るなよ。

「この世は愛で出来ている!愛がない世界など………あぁ考えただけで気持ち悪い…あり得ない!」

俺はお前の方が気持ち悪くてあり得ない。


そんなこんなで試合開始。

なーんかやる気でねぇし。段ボールおじさんも自分の周りに地雷設置して段ボールに隠れてやがる。

段ボールをぶち破ろうかと考えて、やめた。

なんとなく段ボールに隠れたい気持ちがわかるからだ。まあ下手に近づくと地雷をくらうってのもあるが。

だからといってあの怪しいおじさん二人を相手にしたくないどうしましょう。


「さあ皆!俺の胸にcome on!!」

誰が行くかこの

「うおおおお!!!」

行った。突っ込んで行きやがったあの鼻高じいさん。
「地獄に逝っちゃえ!魔神拳!!」


…なんかガノンらしからぬ口調だったような

「いいぞ!!いいぞその心意気!!愛で包み込んでやろう!!アンパーーンチ!!」

技名がカオスになってるぞしかもアンパ●マンネタとかやめれ


「ぐぅおぁぁぁぉぇぉおおおっほっほぇーー!!!」
ガノンは一発で場外。アンパンチ強ぇ…

その前に叫び声がこの世のものじゃなかったな。

「星になったガノン………いつまでも輝いていてくれ……!」

星になった少年のノリで言うな。

今回はストック1個のバトルだから、ガノンは開始1分もたたずに脱落。

何しにきたんだあの人。

待てよ。ガノンがいなくなったってことは……



「ソぉニックぅうう〜!」「!?」


ファルコンの次のターゲットは俺か段ボールの人になるわけで。


「タンマタンマ!Stop!!Don't come here!!」

「私からの あ・い☆を受け止めてええ!!!」  

誰が中年のオッサンの愛を受け止めるか!!


しかしいきなりだったためさけきれない!!

「ほれ」
「……はい?」

絶対攻撃がHITするだろうと身構えていた俺に、ファルコンはあるものをプレゼントしてきた。



……うさぎずきんと
……リップステッキ………


「前々から見たかったのだよ!お前がうさぎずきんつけてリップステッキ持っているという姿をな!!」

「(……プッ……)」←スネーク


理性が、キレた。


「ん?なにをそんなに怖い顔してるのソニックちゃん?」
「(あ、まずいな…)」


こちら観客席
「あーらら。ソニックキレたな完全に…俺はどうなっても知らないからな……」
「…でも確かに…ソニックさんがうさぎずきん……プッ………」

「ピット君、後でどーなっても知らないわよ…」

「ぴかぴ…(か、かわいいな、ソニック……)」

「ぺぽぽ…(ってかファルコンどんだけ変態な趣味してんだよ気持ち悪い)」


また戻ってステージ。

「てめえら…」

「どうしたんだソニック…顔がひきつってるぞ?あっでもうさぎずきんつけて顔ひきつるってのもいいな!」

「(それ以上奴を怒らせるな馬鹿者!!……しかしうさぎずきんつけながらキレるのは……プッ………)」


俺は完全に理性が吹っ飛んだ。こんな格好させやがって………!!

しかもスネークがいる目の前で…………!!


「一回死んでこいよ……」「………!(ビクッ)」

ゴゴゴ…という効果音がつきそうな俺の様子に、ファルコンは後ずさる。


「なななな……なに怒ってるのソニックちゃん?今の君の姿は愛が溢れているよサイコーだよ?」

「そりゃどうも…じゃ一回逝って来てくれ」

「(字がヤバイぞ…)」
↑スネーク

さすがにビビったのかファルコンは咄嗟に傍らにあったアシストフィギアを掲げた。


「なんでもいいからたしゅけて〜〜!!」


半分泣き目なファルコンと怒り心頭の俺の間に現れた今回のアシストキャラは…

「うわーん!!シャドウ君ソニックを止めて!」

「……なんの騒ぎだ…」


俺と瓜二つの姿の、黒い針鼠、シャドウ。

出てきたはいいが、なんだかファルコンのアシストをして良いかわからないぐらいに、俺の瞳が恐ろしいことにきずいたらしい。


そんな中、俺は自分でもわからないくらい不敵な笑みを浮かべながら、シャドウの肩を掴んだ。


「……なんなんだソニック……いつもと様子が………「おいシャドウ……カオスエメラルド貸せ」
「…は?」


俺の目に入ったのは、シャドウがアシスト時に使う、カオスエメラルド。

「いや、貸す訳には…マスターに怒鳴られる……っておい!」

俺を止めようとするシャドウを無視して、カオスエメラルドを強引に奪う。


…案の定、スーパー化してこのオッサン達を滅ぼすためだ。


「決めて殺る……」


「ちょ、落ちつこうよソニックちゃん!ね、愛があれば話し合え……ぎゃあああぁぁぁぅばあぁ!!!」


観客席です。
「うおお、容赦ないなあいつ」

「うわ、ファルコンの顔がさらにカオスに…」

「その前にあんな方法でスーパー化しちゃっていいの?」

「ぴかぴか(しょうがないよ今回は)」

「ぜにぜにが!(ファルコンが悪いしね。ついでに段ボールのおじさんも)」

「ぺぽ!(丁度いい、このまま逝っちまえ変態オヤジ!!)」



ファルコンはこれでもかというほどの叫びをあげながら場外。

「さあてと………次は…」「(ビクッ!)」

この俺を笑いやがった……
「スネークくぅん♪」

「待て!ここはフェアに、男らしく普通に乱闘をしよ「逝ってらっしゃい」


「あっ待って!段ボール壊さないでお願いだからちょっ、待、段ボールぅぅ!」

オッサンも場外。ちなみに段ボールは見るも無惨なことになった(それ以上にスネーク自身の方がヤバイが)。


「……………」

シャドウが俺は何しにでてきたんですか状態で立ち尽くしている。


「おうシャドウ♪ご協力Thank Youな!カオスエメラルドはちゃあんと返すぜ」
「…あ、ああ。(今度からこいつとは慎重に接しよう。うん。それが長生きできる鍵だ)」


俺はカオスエメラルドを返すと、まあなんだかんだですっきりしたからルンルン気分でステージを後にした。


…この後、マスターにこっぴどく叱られたのはいうまでもない。


→オマケ
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