スマブラ!
□飴玉
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「ぴかあ」
そいつは乱闘帰りにやってきた。
ついさっき乱闘を終えて、まだ肩で息をしている俺の前に、黄色い鼠がとことこあるいてくる。
「Hey,ピカチュウ!どうしたんだ?」
「ぴか〜」
ピカチュウが小さな手を差出した。そこには…
「…WOW!candyじゃないか!」
飴玉が2つ。
黄色い飴と…青い飴。
「Beautiful…!」
透明に透き通っている飴玉は、ガラスのように綺麗だ
「俺にくれるのか?」
「ぴ!」
ピカチュウはニコっと微笑んだ。こいつは何しても可愛いよな〜。どっかの段ボール愛護団体のオッサンとは違うな。
「Yellowにblue……俺達のcolorなんだな!」
今更ながら、飴玉の色が、俺達のイメージカラーだということに気づいた。
それもふまえて飴玉をもってきてくれたのか。こいつはやっぱり健気だよ。どっかの、恋人は段ボール♪の地雷オッサンとはまるで違うな。
「じゃあ、俺の色の………blueの飴玉、Please!」
「ちゃあ♪」
俺は青い飴玉を受け取って、ピカチュウと同時に口に入れた。
……うまい。
ソーダ味の飴玉。シュワシュワと口に溶けていく。
ピカチュウのは、多分色からしてレモン味だろうな。
「ぴかあ……?」
首を傾げて…多分「美味しい?」という質問だろう。
そりゃあ……
「That'great!and delicious!!」
乱闘ははっきりいって疲れる(特に相手があの段ボール推奨オッサンだと尚更)
でもこいつの健気な気持ちに触れると…疲れも軽くなる。
飴玉が口の中で溶けていく。俺は最後まで、飴玉の味を味わった。