新旧王子様裏Room

□初恋の燈灯〜離れても好きな人〜
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ー蔵視点ー【運命の悪戯】

小学から憧れて居た
テニス部が強い四天宝寺中ーー
こっから俺の再出発(リスタート)が
今まさに狼煙を上げた。
入学式を終えて間もなく
テニス部部室に向かう俺ーー
まだ出来るわけないんやけど…
キモチの昂りを抑えきれない……
少し汗を纏う部室の扉を開けると
隅っこに人の気配を感じて振り替えるーー


「?なんや新入部員かいな?
今日ゎ入学式が終わったばかりやから
部活ゎのうないで?
坊主ーー1年生か?」


「はい。白石言います!
小学校から憧れとった
テニスの強い四天宝寺中に
入りたい思うておりましたゎ
何時から部員募集しよります?」


「四天宝寺(うち)ゎ
一応強豪言われとるから
早い段階から募集するで?
明日以降なら多分大丈夫やーー
お前のタイミングでしょったら
仮入部て練習に参加出来よる
思うで?今日ゎ無理やけど…」


「分かりましたゎ!
そいじゃあ明日以降また来よります…」


「おぅそうやね?すまんが
出直してもろてええかな?」


「はい。失礼しよります…」


そんな会話をしー
特に悪い印象もなく俺ゎ
その言葉を信じたーー。
それから2日後の事ーー
先輩に言われた通り俺は
再び部室を訪れていた
普段よりも漂う静けさーー
時間が早いのかと思ぅて
その場で待ち寄った俺ゎ
思わぬ出来事に苦汁を飲む事になったーー


「なんや?早いやん?
白石くんやっけ?ホンマに
来よったんなぁ〜〜」


「はい…強豪の練習を
体感しとうて一目散に来ましたゎ…」


「そうかそうかええ子やんなぁ〜
お?ちょう顔に何やついとるで?」


揉み上げを掬いながら髪に指を
絡めるとどんどん近くなる距離ーー
数分して無防備な唇を塞がれる
状況を理解できず固まる身体ーー


「……っ?!ふぁ…っ!何しよるんです?
あの他の先輩達ゎ……?」


「来んよ?今日ーー練習休みやし?」


もう1人体格の良い先輩が答えるーー
力一杯に手首を曳かれ
壁際に押し付けると腕を固定する
同時に下側から厭らしく見つめられ
首筋を伝う舌ーー
纏わりつくねっとりした滴り音に
沸き上がる恐怖と嫌悪に支配されるーー
抗おうと必死に力を込めるけど
体格の違いで微動だにしない腕ーー
もう1人の指先が俺自身を
甘く握り込むーー
意思とわ裏腹に反応を示す自身にさえ
嫌気が射すーー恐怖で脱力する
身体ゎ空洞のように命令を効かず
力尽きるように静したーー。
その瞬間ーー強く開く扉ーー
涙で霞む視線の先に映るのゎ
赤褐色色のウェーブの髪と
印象強い大きな茶色(ブラウン)の瞳ーー
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