旧王子様裏Room

□わったー(俺達)の世界
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「?あれ?どこさよーここ?
わん(俺)確か裕次郎を追ってーー!?
したいひゃー(しまった)どうやって来たばぁよ?」


圧し潰されそうな程の不安に煽られて
硬直する身体ーー背中を伝い落ちてくる
水に思わず肩が震えたーー


「−−−?急に寒くなってきたさーー
薄暗いし今何時ばーよ?」


腰のポケットに入れたスマホに
視線を映すけど
時間帯的にはまだ16時前ーー


「?ぬーがしてこんなに暗いんばーよ?
気味悪いさーーここ…でもどうやって
来たかも覚えてないしが…洞窟の中(ココ)じゃ
携帯の電波は届かなんしなぁーー
はぁーー…っ裕次郎…何処さ行ったんだよー?」


「??誰かーー居みぃんちーー?」


僅かに耳に届く声ーー
見知らぬ声だけどーー動揺していたわんは
大きな声で叫んでその声を呼んだーー


「?!人か!おーい!ここっさーよ!」


わんの声に反応して足音がこちら側に向かうーー


「??君ーーぬーがしてるんよ??
もしかしてちゅなちぃみ?(中学生)
こんな所でぬーがしてるんだよ?」


視界に移した感じでは少しだけ
しーじゃー(先輩)らしい人数は2人ーー


「どぅし(友達)を探しとったんばー
迷い込んでしまったさーー
どうやって来たかも覚えてないしがーー
洞窟の外に出たいやし…道を教えて欲しいさー…」


ちら(顔)を見合わせる2人ーー


「……そーすーねぇーー良いさよー
入口までやしーー案内してあげるさーー」


「?!にぃふぇーでーびる(有難う御座います)」


2人の間に囲まれて歩くーー
そんな雰囲気に戸惑いもしたけど
出られるってゆう気持ちが高ぶっていて
違和感が気にならないくらい安堵もしていた
暫らく歩いて僅かな光が見え
飛び出そうとした瞬間ーー
両側から手首を強く掴まれたーー


「!!?あがー!!(痛い)ぬーがするんばーよ?」


人睨みして2人を見つめるーー


「ー案内するって言っただけさー?
ここまで来たしや?
返すとは言ってないさー?」


「ーーっぬーで?何をすんばぁよ?」


体格の良い方の唇が耳朶に触れーー
一気にさぶいぼが立つーー


「−−良い事さーー」


ねっとりとした声色に僅かに肩が震えるーー
必死に目を瞑るわん(俺)ーー
細くて眼鏡を掛けている方の手が
開けたシャツの胸元を指で辿るーー


「−−っ!!」


言葉に出来ない声で唇を噛むわんーー
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