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□あなたの彼女になれますか
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私はあなたの彼女になれるんでしょうか?
もちろん、女性同士というのもありますが
私達には…現代には…関係ないですよね?
じゃあ、別の意味で。

私はあなたの彼女になれますか?


愛羅side

「でさー?」「やばいー」「ウケるww」
みんなが楽しく歓談する昼休み。
私ももちろん、その1人。

小嶋「…って愛羅聞いてる?ってまた外見てるし」
『えっ?あ、ごめん。』
小嶋「また先輩見てるの?」
『あ、ううん!今日、なんか、いなくって…』

先輩、というのはここ難波女学園の
バスケ部のエース、太田夢莉先輩。
私の昼休みはだいたい花梨とおしゃべりしながらご飯を食べて中庭でシュートの練習をしている先輩を見て過ごす。
まぁ夢莉先輩とは話したこともないし
なんといってもすごくモテるらしいから
こうして見ているだけ。
でも、今日は何故か居ないみたい。
朝は校門くぐってるの見たんだけどなぁ…

小嶋「風邪かな?」
『朝見かけたから学校には来てると思うんやけど…』
小嶋「体調不良とか?」
『そんな風には見えなかったよ?』
小嶋「どうしちゃったんだろうね?」

花梨が一緒に心配してくれる。
先輩が昼休みに中庭にいないなんて
珍しい…。
先生にでも呼び出されたのだろうか?
でも、成績もそれなりに良かったはず…
とか考えていると教室の入口に人だかりができている。
どうしたんだろう…と思っていると。

上西「愛羅ちゃん?」
クラスの玲ちゃんが顔を真っ赤にして
私のところにやってくる。
そのあとの言葉に私は驚いた。
上西「…2年の太田夢莉先輩が呼んでるよ」
『えっ…』
小嶋「愛羅!」
『うん…』

人だかりができている入口に向かうと
太田「あ!愛羅ちゃん!」
『え…あ、はい!』
太田「いきなりなんだけどさ、今度のインターハイ応援に来てほしいんだけど…空いてたりする?」
『は、はい…!』
太田「そっか!ありがとう!じゃあ…またね!」

一瞬の出来事すぎてびっくりした。
今まで全然、遠くから見てただけだった
のにこんなに急接近するなんて…!
周りの子達もキャーキャーいって冷やかして
くる。私にも何が何だか分からなかった。
席に戻ると花梨が待ってくれていた。
小嶋「先輩、なんて?」
『インターハイに来て欲しいって』
小嶋「え!やったじゃん!愛羅」
『でも私…応援にったって野球部の応援くらいしか…』
小嶋「絶対!行かなきゃだよ!」

あなたはどんなつもりで声をかけて
くれたんですか?
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