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□仕方ない
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三田side


私の好きな人はいつも人に笑顔をばら撒き、人に貢がせるようなひとだ。
まぁそういう職種だから仕方ないと思っておこう。



「百花さーん!指名入りましたー!」

「えー。またあいつかよ。」

「そんなこと愚痴愚痴言ってないで早く行ってください。私が怒られますので。」

「はいはい。行ってくるわー」


本当は行かないでほしい。百花さんのことならば私が怒られたってどうってことない。でも、そんな願いは叶わない。


「ご指名ありがとうございます。百花です。シャンパンよろしく。」

「そんな改まって挨拶しなくてもいいじゃない。」

「あはは。まぁいいじゃないですが。職業病ですよ。」


そして仕事も終わり。






「百花さんお疲れ様です。」

「ありがとー三田もやで。」

「今日晩御飯どうしますか?」

「もうお腹いっぱいになった。」

「百花さんは炭酸でしょ。笑」

「あはは。まぁとりあえず帰ろや。」



そう。私たちは黒子とホストという関係であり、恋人同士でもある。



次の日。

「麻央ー朝やぞー」

「うっうまだ寝ててもいいじゃないですかー!」

「麻央が起きとらんかったら暇やの!」


あらあら今日は百花さん甘えたの日や。出勤まで心臓持つかな?

そんなことを考えてるとあっという間に家を出る時間。



愛梨「おぉー!百花ー!」

「あっ!愛梨ちゃんやん!」

愛梨「No.1は今日も忙しいんやろなー」

「そんなことないって!愛梨も負けへんぐらい人気やん!」



なんて嬉しそうに愛梨ちゃんと話してる百花さんを横目に開店の準備っと。
そして開店して百花さん指名の客が今日も絶えない。


「百花さーんー!5番テーブルから指名です!」

「了解!行ってるわー!」




〜テーブル〜

「百花ー来てくれたー」

「そら来るよ。あずにゃんの指名なら」

「嬉しっ!あっ!チューっ」


なんて言ってあずにゃんと呼ばれている女の子にキスされそうになってるし。
あーー百花さん今日なんなのキスされそうになっても一切拒まないし。そんで今日こんな事がありすぎる!!もう無理やー!我慢の限界!百花さんなんてもう知らん!






「麻央ー!今日どうする?」

「今日はご飯いりませんので!三田のことは置いといてご飯食べてくださいね!」







木下side

今日うち麻央になんかしたかなー?今も帰ってる時駅から出たら手繋いでくるのに、退屈そうにスマホいじってるし。まぁ明日休みやし様子見てみるかー。

そんなことを考えながらベットになだれ込むように寝た。




「麻央ー!朝やぞー!」

「うっうっ。おはようございます、」

「なぁなぁー今日休みやでどうする?」

「あっ!三田は暇なのでネカフェにでも行ってきます!」




そう言ってそそくさと用意をしてドアに手をかけた。このままだとダメだと思い、後ろから抱きついた。

「えっ?百花さん?」

「なんで昨日から避けるん?」

「やっぱり分かってないんですね。。。」

「えっ!麻央……」

そう言うと、あっという間に家を出て行ってしまった。ハッと気を取り戻した時にはもう遅かった。

麻央に電話してもメールしても繋がらない。LINEしても既読もつかない。
まだお昼頃で外は明るいから大丈夫だろう。でも、夜までに連れ戻さなければ。



でも、そんな甘い考えな通じなかった。



三田side

ネカフェとか言って出てきたけど、百花さんと居たくなかっただけ。目的地もないし、ブラブラと町を歩いてたら、なかなかの裏道に入ってしまった。そしたら一人の男のひとに声をかけられた。


「姉ちゃん可愛いね。1人で何してるの?」

「いえっ!何もありません!失礼します!」

恐怖を感じて逃げるようにして立ち去ろうとしたけど後から腕を掴まれ、

「逃げれるとでも思った?まぁてことでもう逃げられないからね♪」


叫ぼうとしても声が出ない。ズルズルと黒い建物に連れてかれてるのし、どうしよう。百花さん助けて…………


「おい!お前何しとるん?」

「だれやお前?この姉ちゃんと今からお楽しみやし。てことで!」

「待てや!その女返せ!」

「は?無理に決まってるやん。」

「言葉で言ってわからんのやな。」

ボコッ!
ウエッ。

「麻央帰るぞ!」

「百花さん…………」


そしてやっと家に連れて帰ってきた。
でもずっとソファーの上で丸まっている。

「麻央……大丈夫か?水でも飲み?」

「ありがとうございます。」

「ごめんな。守ってやれんで……」

そう言って抱きしめた。すると、、、

「うっうっ。そんなことないです。私を助けてくれましたから。」

なんて泣きながらお礼を、行ってきた。

「もっと早く行けたら…………」

「それでも百花さんは助けてくれました!
でも…………ちよっと怖かった………」

体を震わせながら言ってくる麻央を見て本当に怖かったんだなと少し反省をする。。。少ししてから、

「落ち着いた?」

「少しは…」

「で!なんで避けてたん?」

「えっえ、なんでって、、、」

そう言うと顔を真っ赤にしながら、

「だって、百花さんが私には好きって言ってくれないのに、お客さんにだけ言ってる。。。」

「えっ!もしかして嫉妬???可愛すぎん?」

「可愛くなんってないです。」

「でもな、しっかり聞いて。お客さんも大事やで?でも、1番大事で、大切で、好きなのはいつだって麻央やで?」

「百花さん///」

「分かった?だからちゃんと自信持って!」

「うん!百花さん大好き!」

「うちもや。」



そして触れるだけのキスをして今度こそしっかり守れるように大切に抱きしめながら寝た。


ずっと大切な麻央と居れますように。



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