リクエスト小説

□ホントに好き?
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『・・・・・。』





ほら、私が来たの気付いてないし。



イヤホン引き抜くのもいいけど、
それやるとすごい怒るからやらないけど…



邪魔されるの大嫌いだから。



だから無言でちょこんと隣に座って、
瑠璃が満足するのを待つ。
ちょっとだけくっつきながら。







『・・・・・。』







ん〜、、なに聴いてんだろ?

最近はクラシックにハマってるって
言ってたっけ?



な〜んてボ〜ッと考えてたら
瑠璃の読書タイムが終わった。







『・・・どうした?』


「へっ?、いや、、」







意外と優しい声に
ドギマギしながら狼狽えてたら
瑠璃は只々、無言でこっちを見てくる。



どうすればいいか分かんなくて困ってると



「あぁ〜、、え、っとですね?」


『・・・・はぁ、こっち。』


「ちょっ、ちょっと!」







瑠璃はいきなり私の腕を掴むと
楽屋の外に連れてかれた。



私の腕を引っ張って
誰もいない空き部屋に入った。
でも、引っ張られてる時の腕は
全然、痛くなかった。



空き部屋に入ると、
瑠璃は私をソファに座らせてから座った。







「いきなりどうしたの?」


『あまり、、近付かないで。』


「はぁっ?」







急に言われて思わず怒鳴ったけど
瑠璃は臆することなく話し続けた。







『…近くにいられると困る。』


「なんで!?
 私のことが嫌いだから?」


『・・・・は?』







知らないうちに出た本音に
瑠璃はキョトン顔。







「私のこと、嫌いなんでしょ?
 だからいつも冷たいんでしょ?」


『は?、何言ってんの?』


「だって、、いっつも無口だし冷たいし…
 ・・・・嫌いなくせに。」







募り募ってた不安や文句がどんどん出て…



だけど瑠璃はずっとキョトンとしてて
それがホントにムカつく。






そんな瑠璃に
少し、、涙が出そうになった。





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