短編
□花火と共に祝福を。
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ー 咲乃 ー
0時ちょうどに
誕生日おめでとうって伝えたかったけど
生憎、臨時のお仕事が入ってしまって
結局終わったのは午前2時。
誕生日である27日は
一日、オフだと理佐は言ってた。
だから、0時ピッタリに
祝えなかった分、
絶対に良い思い出にしてあげないと。
今からそっちに向かう。
5時くらいに着くと思うから
待っていて欲しい。
こう、LINEで送ってから
急いで車を発車させた。
渋滞もなくスラスラと東京に着き、
4時半に理佐達が住んでいる寮に。
LINEを開いてみると
既読は付いているものの返信はなし。
多分、慌てて着替えてるかな〜?
下の駐車場にいるから
準備できたらおいで?と送り、
少しばかりの仮眠を取ることに。
コンコンッとノック音が聞こえ
目を覚ますとそこには会いたかった理佐が。
ドアを開けて、助手席に座らせると
キスをしてからお礼の言葉を。
『理佐、、誕生日おめでとう。』
「・・んっ、、ありがと///」
『よし、じゃあ行こっか。』
「・・・どこに?」
『それは内緒。』
「、、、は〜い。」
ひとまず向かったのは
贔屓にしている美容室。
そこで浴衣の着付けとヘアセットを。
理佐はすごいビックリしてたけど
良い思い出にしたいからさ。
待ち時間中にうちも着替える羽目になり
紺の甚兵衛を着て、髪はそのまま。
程なくして来た理佐は
凄い綺麗で可愛らしくてもっと好きになった。
『すっごい綺麗。。』
「咲乃さんもカッコイイです!」
『ありがと。
じゃあ、いこう!』
「うん!」
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