食事処・御坂

□1品目
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客1「かりんちゃ〜ん、黒霧島ロックで〜。」


かりん「はいよ〜!」


客2「オーナー、生と焼きそば、くれる?」


『了解。』










顔馴染みのお客さんで賑わってる店内。



職場帰りのサラリーマンや
晩酌ついでに寄ってくれるお爺さん。



夜のお店に勤める前の女性だったり
食べ盛りの中高生などなど
幅広い客層を誇っている。



知る人ぞ知る名店。というよりは
近所に住む人たちの憩いの場。と
言った方が正しいかもしれない。










『はい、生ビールと焼きそば。
 出来立てだから注意してね?』


客2「おっけ。
それにしてもやっぱ、うまそ〜…」


客1「おらぁ、けぇるわ〜。
かりんちゃん、ツケといて!」


かりん「私に言わないでよ!!」


客1「ごめんてぇ〜…
オーナーさん、頼むっ!」


『競馬当たったら、少しは下さいよ?』


客1「お、おぉぉぉう!」


客2「・・・・逃げたな(笑)
んっ、、んまっ、」


『あ、ありがとうございます。』


かりん「・・・まったくもう…」










競馬につぎ込んで、お金がないのに
いつも呑みに来る常連客の客1。



職場帰りに立ち寄ってお腹を満たす
こちらも常連客のサラリーマン。(客2)



他には、大学帰りに寄ってくれる
学生さんや
食事がてら、ネタ合わせにくる芸人さんなど。



一息つける感じになりつつあった頃、
引き戸の開く音が響いた。










かりん「いらっしゃいませ〜!」


???「あ、一人ですけど…大丈夫ですか?」


かりん「はいっ!
カウンターでもいいですか?」


???「はい。」


かりん「かしこまりました。
オーナー、お客様です。」


『うん、ありがとう。
 メニューは壁に貼ってあるものか
 そちらにあります、メニュー表から
 お選びください。』


???「あ、わかりました。」


『お決まりの際は、私か、先程の女性に。』


???「はい。」










来店されたお客様は
とても優しい雰囲気を持った
口元のほくろが印象的な女性だった。



ん〜…と唸りながら
メニュー表とにらめっこをしていて
その姿はかわいらしいと思った。










???「あのっ、注文、いいですか?」


『どうぞ。』


???「ハンバーグを、お願いします。」


『畏まりました。
 出来上がるまで、お待ちください。』


「はい。」










注文が入ったのはハンバーグ。



本来は牛と豚のミックスで作るけど
豚、品切れになっちゃったので
牛だけで作ることに。



牛肉を叩いて荒めのミンチ上にしてから
作り置きしておいたアメ色タマネギ、
塩コショウ、ナツメグ、卵を
ボールの中に入れ、混ぜる。



タネが完成したら
鉄皿を取り出して乗せ、備付けの野菜も置く。



グリルの中に入れ、15〜18分ほど焼いていく。



ソースは万能和風ソースがあるので
それで代用することに。










うちがハンバーグを作っている間、
かりんはお客さんと会話を楽しんでいた。



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