リクエスト小説

□願わくばもう一度だけ…
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・・・・・なんとなくは分かってた。



でも…ここまでとは思ってなかった。






予兆としては、去年の夏
全国ツアー真っ最中、
眩暈や全身のだるさとして表れていた。





寝ればすぐ治るだろうと思ってたけど
一向に治ることはなかった。
むしろ、悪化していった。





こうした日が続いて
同じ2期生のまいちゅんと
グラビア撮影の時、
ついにうちは倒れてしまった。




気付いたら真っ白な空間にいて
周りを見渡すと
まいちゅんが寝てた。





頭を撫でていると起きて
安堵した表情からすぐに俯いてしまった。





なんとなく、予想はついてた。




だからこそ、どういう現状で
どうすれば治るのか、
治らなかったとしても
あとどれくらい生きられるのかを
うちは知っておきたかった。




















医師「結論から言うとステージ4です。
しかし、今ならまだ抗がん剤治療をすれば
治るかもしれません。」


『・・・・・分かりました。』


新内「・・・・・。」


『少し、時間をいただけませんか?
 上にも話さなくてならないので。』


医師「分かりました。」










この時、うちは決めた。



まいちゅんには助けられたし
もう全貌を知っちゃってるけど
秋元先生と今野さん以外には
一切、公表しないで卒業する。と。










『もしもし、秋元先生ですか?』


秋元「あぁ、いきなりどうした?」


『実は・・・・・』





(〜省略〜)





秋元「・・・・本当に良いんだな?」


『悔いは少しありますが・・・』


秋元「・・・わかった。
あとはこちらで対応する。」


『おねがいします。』


秋元「・・・・がんばりなさい。」


『…はい。』










新内「ほんとに、、よかったの?」


『・・・・こうするしかないもの。』


新内「メンバー皆に伝えるべきじゃっ!」


『メンバーに心配かけたくないから。』


新内「・・・・ばかっ」


『ごめんね、2期生はまいちゅんに頼んだ。』


新内「・・・・ん。、、」















泣きじゃくってるまいちゅんをなだめながら
ほんの少しの申し訳なさが生まれた。










そして、その次の日
うちの卒業が発表され、
即日卒業となった。




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