短編

□幸せの定義
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ガチャッとドアを開けると
案の定、騒がしい楽屋。



キャップが卒業を発表して
4期のさくら、あやめ、はるかが
最新シングルの選抜に選ばれて
時間が惜しい、仲良くなりたいと
いつも以上にガヤガヤしている。



新キャプテンは真夏になって
あ〜、納得。ってストンと腑に落ちたのは
つい最近の出来事だ。



で、今日は新キャプテンと恋人さんの
おめでたい誕生日なわけなのだが
いつも通り、生田や松村達と
わちゃわちゃやってるので
いつも通りソファーに荷物を置いて
座って本を読もう。



うちは飛鳥みたいに
人間関係ドロドロ系は得意じゃない。



ま〜、かたっくるしい論文とか
ノンフィクションやエッセイとか
そういう人の感性が分かるモノを
好む傾向にある。



うちが本格的に読み始めると
しれ〜っと現れて
しれ〜っと座って
しれ〜っと読み始める
完全にあの人から
バリバリにTo influenceされた
不幸話大好き2代目委員長様こと飛鳥。



近年は電子書籍なるモノも
開発された事によって
見事にドハマリしちゃってるね。



あ、高山先生の『トラペジウム』と
松井玲奈先生の『カモフラージュ』も
読ませていただきましたし
サイン入り初版もいただきまして
自宅の本棚に飾ってあります。



そんなこんなでうちと飛鳥は
各々、自分の世界に入り込む。



楽屋の喧騒など露知らず
活字に目を通し、自分の糧にしながら
時折、持参したお茶を飲みつつ
号令が掛かるまで読書に耽る。



こうして集中してると
耐えきれなかった恋人さんが
ちょっかいをかけながら
残り時間を教えに来てくれるわけで・・・







「ど〜ん!
もうすぐ時間だから早く着替えなよ〜?」


『んぐっ…了解デス。』


「ほらほら、飛鳥も〜」


飛鳥「分かったから。」


「ねぇ、楽しみにしてるね?」


『・・・なんのことかな?』


「むぅ〜、、ばぁ〜か!」







意地悪すると
分かりやすく頬を膨らませながら
明らかに拗ねてます感を出して
べーってしてきちゃうあたり、
可愛いんだよね、流石、妹属。
いやぁ〜、眼福眼福。



飛鳥と2人、衣装に着替えてると
当然、プレゼントの話になるわけで








飛鳥「しーさんになにあげるの?」


『それは飛鳥ちゃんにも内緒。
 ど〜せあいつがバラすでしょ。』


飛鳥「たしかにっ(笑)」


『ま、喜んで泣いてくれたら最高。』


飛鳥「毎年、ボロボロだけどね(笑)」


『さみしがり屋で泣き虫だからさ〜』


飛鳥「ふふっ」


「飛鳥といちゃいちゃしな〜い!!」


飛鳥「ごめ〜ん。」


『今行きますよ〜。』






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