小スカのもの

□避雷針
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この日は欅のMV撮影、


つまり、寒い


そして、ここは荒れ果てて人気のないとこ


そう、避雷針の撮影だ







撮影スタートから何時間経ったのがわからない、


でも順状に進んでいるから別に時間なんで気にしなくてもいい、



だけど、



私はトイレに行きたい。




じゃあ、トイレに行けば?って言われるかもしれないけど、ここにトイレがないんだ



普通なら仮設トイレとかがあるはずが、なんかトラブルがあって、まだ来ていない




そして、これからは川での撮影



寒い風に寒い水、平手みたいに川に入らなくてもいいけど、寒い




…最悪





笑わなくてもいいってよかった、

今の状況で全然笑えない、

たぶん怒ってる顔してるのせいか、

愛佳とかあんまりついてこなくてよかった


相手にいてあげる余裕がない







「撮影準備完了!みんな位置について!」




「「「「「「「はーーーい」」」」」」」




早く終わらせて、お願い
















一時間経って、やっと最後のシーン



でももう、やばい、キツイ、、



いつもより息が上がって来た、、、



頭もだんだん上手く動かなくなって、



集中できない、、、






「りっちゃん?どうしたの?」



愛佳が心配そうに声をかけてくれた



「んーん、なにもないよ」



「もう最後だから、もうちょっと頑張ろうね」



「うん、頑張ろう」



って言っても、下腹部の重さに邪魔されて、手も足もちょっと震えてて、思い通りに動けない








じょわ





「っひゃっ」




踊ってて、
ちょっとちびちゃった、、、





「はい、カット、もう一回行きますよ」






ヘぇ、またやり直すの?


もう限界なんだけど





「渡邉理佐ちゃん、動きをもっと強く、大きくお願いします」




じょわじょわ、、




「っひっぁん////」



「理佐ちゃん?」



「っぁ、はい!っ」



そんなのできる訳ない、、



もう動けない、動いたら出ちゃう、、、、



どうしょう、、、、、



頭が真っ白になって、泣きそう、、、






「りっちゃん、ほんとに大丈夫?」



また愛佳が心配してくれた



そして、優しく抱いてくれて、耳元に小声で私に聞いた



「体調悪い?」



「、ぉし、っトイレ、、行き、たい、、、」



「わかった、最後一回やろう、出ちゃってもいい、私が何とかするから」



「へぇ?」



「大丈夫、信じて、とにかく頑張ろう」



何するかわからないけど、今は信じるしかないね


愛佳に小さく頷いた






「もう大丈夫?じゃあ、行きまーす!」




再開する直前に平手になにかをこっそり言った愛佳




頼んだよ、




助けてください












音楽が流れ、みんなが踊りだす




じょわじょわ、、、




身体中の液体がちょっとずつ出口から溢れてきて、湧いてきた




「っ////////」




ここで止まったらすべてが終わる




必死に動くしかない




じょじょわ、じょわ、じょわ、、、




下着だけじゃなく、見せパンまで濡れてきたのはわかる




このまま、じゃ、、、





じょわじょわじょわーー






『、、、ここにあるのは愛の避雷針ー』





もう、、、、、






じょわじょわじょわわわわわー





「はい、カット、オッケー」





「やった!!!」


「終わったー」


「お疲れー」


「イエーイ」



愛佳と平手が急に超ハイテンションになって、ワイワイして黄色い歓声を上げた




「理佐、しゃがんで」



平手がそばを通ったとき、こう言った



「ぇ?」



「はやく」



愛佳も私を促した




とりあえずしゃがんでみると、状況がわかった




ここ川だし、みんなわいわいしてるし、スカートだし、しゃがんだらバレない




じょろじょろじょろじょろー
じょろじょろじょろじょろじょろー




安心したら、身体に溜まった液体が勢いよく出てきた




じょろじょろじょろじゅぅじゅぅ、、、、




下半身が一気に暖かくなった

バレないけど恥ずかしい、、、




「ねえー理佐ーどうしたの〜?」



「ん、あ、な、なんでもないよ」



「じゃぁなんでここでしゃがんてるのー?」



普通にしつこい葵



普段は可愛いけどね、しつこいけど、




「みんなー早く着替えてー風邪引くわよー」



「「「「「「「はーい」」」」」」


キャプテン様ありがとう!
やっぱりチャプチェじゃない!








「りっちゃん、もう大丈夫?」



「理佐ー」



わいわいするのをやめて、こっちにきた愛佳と平手



「うん//////、もう大丈夫」



「って、何してたの?理佐は」



「ぇ?」



「あ、てちには『終わったら理佐にしゃがんでもらって』って言っただけ」



「それだけ?」



「それしか言ってなかったよ、わいわいするのもぴっぴがしてるから私もするーって」



「へ?ほんと?」



「そう!これは私たちの以心伝心だ!」



「以心伝心!」



またテンションあげてわいわいする二人



ちょっとそのテンションに呆れたけど、かわいいなぁって思っちゃった




こんなに優しい仲間がそばにいるなんで、
私ほんとに幸せ者だね




「ありがと」



「「いーえ」」



「着替えよう、立てる?」



「うん!」



伸ばしてくれた手を握り返した





ほんとに、

私をカバーしてくれて、

ありがとう


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