妄想話

□究極キュート
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「ヒョン!大変!テソニヒョンがちっちゃくなっちゃったよ〜」






と、テソンと日本へ一緒に行っていたスンリからひどく動揺した様子で電話がかかって来たのは昨日のこと。

「タッピョン!来てくれたんですねー!」

二人がいるらしい会社の一室のドアを開けるなりスンリが抱きついて来た。
お前じゃないんだが。

「ちゃんと説明しろ。」

「口で言っても無理だと思うんで、あの本当に気絶したりしないでくださいね。」

スンリの不穏な言動に、俺もだんだん不安になってくる。昨日スンリから謎の電話が来て、とにかくすぐに来いと言われ予定を調整してもらって駆けつけた訳だが。

「テソンに関わる事っておまえ、肝心のテソンはどこなんだよ」

「それがですね…」

そう言って更に奥にあるドアに通されると…

「たっぴょん!!」

そう叫んでこちらへ駆け寄って来たのは

「え…なに…?」

俺の太もも辺りに顔を埋めて両腕でぎゅうっと抱きついている、こども。

「たっぴょおおん!」

俺の名を泣きながら大声で叫んでいるその子は一通り嗚咽して息が整うと顔を上げ、俺の方を見上げた。涙と鼻水塗れのその顔を見て違和感を覚える。

「ん?」

「たっ、たっぴょん、ぼく、ぼくっ…ひっく」

「え。。。。」

「ち、ちっちゃくなったったー!」

そう叫んで再び涙を溢れさせているのはまさか…

「テソニヒョンです」

「スンリっ!え?!テソン?!え?え?!」

「落ち着いてくださいタッピョン。どう言う訳か昨日ホテルへ迎えに行ったらこの状態だったそうなんです」

「たっぴょおん、ぐすっ」

まだ泣き止まない子テソンの目線に合わせるように跪いて指で、濡れた頬を撫でてやると

「たっぴょおん」

安心したのか涙目のままだけどにこっと笑って見せてくれた。その笑顔を見て目の前の小さな子が紛れもなくテソンである事を確信する。

「よしよし、俺が来たからもう大丈夫だよ。ずっとそばにいるからね」

ふわっとその小さな体を抱きしめると、短い腕を俺の背中に伸ばして一所懸命くっ付いて来るのが可愛くて愛しくて胸の奥が温かくなった。なんだこれ、父性ってやつなのか。

「小ちゃいテソニヒョンがタッピョン、タッピョンて泣き止まないんすよ。健康状態は問題がない事確認できてるんで、取り敢えずテソニヒョン連れてってもらえます?」

「連れてくってどこに?」

「ひとまずホテルに、俺は今後の予定とかスタッフと考えなきゃならないんで問題おこさないようお願いしますよ!」

ひょいと子テソンを抱き上げると嘘みたいな軽さだった。一度酔ったテソンをお姫様抱っこでベッドへ運ぼうとしてヘルニアが悪化した事が嘘みたい。
相変わらず不安そうな子テソンは俺にしがみついて来て顔を首辺りに埋めている。
いつもは俺を甘やかして守ってくれてるテソン。小さくか弱くなってしまったこの体を俺が守らなくちゃ。
子テソンを抱く腕に力を入れて、マネージャーに促されるままホテルでと向かった。


マネージャーは身辺警護に万全を尽くし、特に気づかれることもなく俺は子テソンを抱いたままホテルの部屋へ到着。

「テソナ、着いたよ。」

「んうー」

車中でもずっと抱かれていたからか子テソンはおネムの様だ。

「起きて、食事を摂ろう。スンリから何も食べてないって聞いたよ。」

「ん…たっぴょん、ぼく、もとにもどれる?かんこくにかえれる?」

幼さゆえが言葉が舌ったらずですごく可愛い。そして少し冷静になって距離を置いてみると、子テソンが来ているのは恐らく自前であろうパーカーなのだが明らかにオーバーサイズで萌え袖どころか指先も見えていない。
裾からのぞいているのはくるぶしから先くらいで靴は履いていなかった。

「何でそんなに可愛いの。」

思わず子テソンの肩を握りしめて呟く。

「たっぴょん、ぼくがこんななのにいいたいことはそれだけですか」

「俺にとっては小さかろうがテソナはテソナだからな!」

「ありがたいけど、いまのじょうきょうとむきあってください」

…どうやら中身は俺の知るいつものテソナみたい。

「たっぴょんおなかすいたー」

「うん、マネージャーが何でも買って来てくれるよ。何食べる?」

「ちゅうしたい」

「えっ」

「ちゅ、う!」

俺の頭がフリーズした。

「ぼくたちあうのひさしぶりだよ、ひょん。」

フリーズしっばなしの俺に子テソンがうるうるの目で見上げて来る。やめてくれ。
そしてやばい、俺。

「…さみしかったのに」

しゅんと萎れていく子テソンが可愛すぎる。
いやまて、子どもだぞ。

「こんなぼくじゃ…いや?」

しっかりしろ!俺の理性!モラル!全神経よ!いくら何でもこんなお子ちゃまに性欲をぶつける訳にはいかんだろ!!
いやでも待て、そもそも俺とテソナは恋人同士。たまたま今こんな見た目だがテソナはテソナだ、中身は成人男性だ。
いやしかし体は子ども、でも中身は大人。うおおおどうしよううううう。

「…いやなんだ…ちゅう」

大人の時と変わらぬ魅力を放つその唇を尖らせる、ふっくらとして何より綺麗な桃色のまま。その唇を尖らせて小ちゃいお子ちゃまが誘惑してくる〜(涙)

「テッテッテッテソナッッ!!!」

堪らず、握りしめていた小さな肩をぐっと引き寄せた

「愛してるっ!」








つづく

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また長くなりそうなので本日はここまで。
タプさんキスするのか??!
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