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「戦争になりでもしたら、流石に呑気になんかしてらんないね」


 ラスが居なくなった後、他人事ではなくなりそうだと思ったらしく、レンが口を開いた。

 確かに、そうなれば他の国民同様俺達だって巻き込まれる事になる。


「その心配は必要無いよ」

「何で?」

「俺が何とかするから」


 レンにだけ見せる笑顔と共に軽く言う。大層な内容だったが、別段驚く様子は無い。


「魔界に行くの?」

「そうなるね」

「ルーベニアのお偉いさんは?」

「ほっといておかしな事されても困るけど、その為の手なら打ったし」

「リロイ?」

「そう」

「上手く行くといいね」

「大丈夫だろ」


 言葉通り、その点についての心配はしてない。
 アリスの封印を解きたくない以上、彼等には他に打つ手も無いだろう。



「珍しいよね。ジークが自分から首突っ込むなんて」

「流石に世界が荒れるのは嫌だし。何とか出来るなら、した方がいいだろ」


 世界が荒れるのも面倒が目に見えるから嫌だが……万が一アリスの封印が解かれるような事があっては、その方が困る。





現時点では……まだ。



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