短編 裏

□Miss
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西side

「はぁ……」
「あっ、なぁちゃんまたため息ついてる〜!そんなにため息ついてると幸せ逃げちゃうよ」

そう言って隣に座ってるかずみんはななが吐き出したため息を捕まえるふりをする。気分が落ち込んでる時に励ましてくれるのは、ほんまに嬉しい。けど、あの人のことに関してはいくらかずみんが励ましてくれても、近くにいてくれても全然あかん。

あの人って言うのは今この楽屋におらへん、今世紀最大のヒットを打ち立てた人のこと。そう、まいやんは今、泊まりの仕事中。雑誌の撮影とロケで4日間も東京を離れとる。だから家に帰っても誰もおらへん。普段、まいやんの前では素っ気なくしてまうけどなんだかんだ言うておらんくなると寂しい。

「はぁ……」
「あぁー!また!」
「かずみん…ななもうあかんかも……」
「ちょっとなぁちゃん。…ほら、アンケート書いて早く帰りなぁ」
「う〜ん」

帰ったってまいやんおらんもん。
そんな家帰りとおないわ。

なんて、かずみんに言える訳もなく、大人しくアンケートを書く。






全然おわらん。
書いても書いてもおわらん。
とか言うてるけど20分かけて書いた項目は3つだけ。まぁ、ななが集中できてへんだけやけど


「なぁ〜ちゃん!」
「ん?あっ美彩。どーしたん?」
「なぁちゃんこの後暇?」
「うん。アンケート終わったら何もないで」
「じゃあさ、なぁちゃんの家行っていい?美彩がごはん作るから」
「え、あ、ええよ」
「あと……」


美彩の顔が近づく


「まいやんいなくて寂しいんでしょ?お姉さんが癒してあげる」
「!?」


ビックリして美彩の顔を見上げると、怪しげに微笑んどったけど、すぐにいつもの優しい美彩の顔に戻った。




「だから早くアンケート書いてね」




そう言うと美彩は帰る用意をしに行ってしまった。美彩を待たせるわけにはいかないから、ちょっと適当になりながらもなんとか終わらせてスタッフさんに渡し、急いで帰る用意をする。




「なぁちゃん!」
「あっ!美彩」
「帰ろっか?」
「うん。ごはんなに作るん?」
「ふふっ、お腹空いたの?」
「…うん」
「何にしよっか?」

まいやんが泊まりの仕事に行っててここ2日はコンビニのごはんばっかりやったから、美彩が作ってくれるのが結構嬉しい。でも、まいやんにこの事言ったらめっちゃ嫉妬するやろうから、内緒にしとこ。



その後はななの家の最寄駅で降りてスーパーに寄って帰る


「なぁ美彩、なに作るん?」
「内緒〜」
「なんやねん……けち」
「ふふふっ、可愛い」


なんか美彩、テンション高いなぁ。
美彩がなに作るか教えてくれへんから、カゴの中を覗いてみるけど、さっぱり分からん。今度まいやんに料理教えてもらお。





「お邪魔しま〜す」
「ただいまー」






衛side

「キッチン借りるね」
「うん」


帰ってくるなりソファーに寝転ぶなぁちゃんに一声かけてキッチンに立つ。流石に普段からまいやんが使ってるのもあってキッチン用品も揃ってるし、綺麗に片付いてる。


今日はなぁちゃんが前に好きって言ってたハンバーグを作る。喜んでくれるよね。



料理も終盤に差し掛かった時、なぁちゃんが後ろから抱きついてきた。



「あっ、今日の夜ご飯ハンバーグやろ?」
「そうだよー。なぁちゃんハンバーグ好きでしょ?」
「うん!好き!」
「じゃあ、もうできるからそこにあるの運んでくれる?」
「分かった〜」


あぁ〜ドキドキした。
あんな可愛い子と一緒に住んでるなんてまいやんも理性保つのたいへんだなぁ。美彩だったら無理かも。




その後は特に何事もなくごはんを食べて、それぞれお風呂に入って、今はソファーでテレビを見ているところ。


ごはんを食べてる時のなぁちゃんの「美味しぃ〜」って言う顔、ほんと可愛かったなー


今そんななぁちゃんは、最近はやりの芸人さんが出ている番組に夢中。でも、美彩のほんとの目的は、まいやんがいなくて寂しいなぁちゃんにごはんを作りにきたんじゃない。その寂しさを癒してあげるためだ。




まいやんごめんね
でも、まいやんが悪いんだよ
こんな可愛い子に寂しい思いをさせるから




なんて心の中で形だけまいやんに謝っておく



「ねぇなぁちゃん」
「ん〜?どーしたん?」




なぁちゃんの視線の先はまだテレビ




「美彩がなぁちゃんのお家に来る前に行ったこと覚えてる?」
「?……ごはん作ってあげる。やなかった?」




そう言いながら私の方を向く




「それだけだった?」
「んー……」




覚えてないんだったらもう一回





「お姉さんが癒してあげる」




そう耳元で囁いて目の前にある可愛い口にキスをする。


「みさ…」
「…ベッド行こっか?」


なぁちゃんは美彩の手を握って無言で寝室に向かう


こういう時、断らないで流されちゃう感じからすると、なぁちゃんは自分の欲に素直なのかもしれない。それかただ寂しいだけか。まぁどちらにしても美彩には関係ない。




寝室につくなり、さっきよりももっと深く大人なキスをしながらベッドに押し倒す。美彩の下にある真っ赤な顔にキスをしながら器用に服のボタンを外す。

なぁちゃんのうっすい脇腹を撫でてお腹を通って、美彩のに比べて少し控え目な胸を優しく刺激する。


「んっ、、みさぁ…」
「…七瀬」


珍しく下の名前で呼ぶと赤かった顔をさらに赤らめて小さく「こういう時だけ、下の名前ずるい」と吐息まじりの甘い声でつぶやく。ほんと可愛い。もう美彩止まれないかもしれない。


まいやん気づくかな
美彩怒られちゃうかも


なんて思うけど、こんなことを考えてる余裕があるのは美彩だけで美彩の下にいるなぁちゃんは、ギュッと目を閉じて、胸の刺激だけじゃ物足りないのかさっきから足を擦り合わせてる。




「んぁ!?、や、、、みぃ、さ!んっ」


擦り合わせてる足の間に手を滑り込ませて、すでに濡れているそこをなぞると、なぁちゃんからさらに甘い声が漏れる。



主張している突起を撫でたりたまに強く押しつぶすと、更に蜜が溢れ出てくる。



「……いれていい?」
「ぅ…あぁ、んっ、、いいッよ…」



あったかい


指をバラバラに動かすとなぁちゃんから色気の含まれた声が漏れる。



「あっ、は、ンッんんっ!あぁ…」
「七瀬……気持ちい?」
「あっア、みさッ!んぁっ」


ふふっ可愛い
美彩の名前呼んじゃって
まいやんが聞いたら嫉妬でおかしくなっちゃうんじゃない?


なぁちゃんがそろそろイキそうだから、指を一本増やして、さらに強い刺激を与えると、背中を反らし今までで一番甘い声を出して果てた。


荒い呼吸を整えるなぁちゃんの横に寝転び汗で張り付いている前髪を整えてあげる





「なぁちゃん」
「…………なに?」
「まいやんには内緒ね」




「……内緒にしとったら………またシてくれるん?」





おっと、そう来たかぁ。


まぁ、なぁちゃんが言うなら。
美彩からしたら願ったり叶ったりだしね。






「…いいよ…………またシてあげる」
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