強くなるために/守るために

□次元が違う
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試合は結局ゴンの負け。



ライ「右腕、とう骨、尺骨完全骨折。上腕骨亀裂。ろっ骨3ヶ所完全骨折。亀裂骨折が12ヶ所」



キルア「全治4ヶ月だとさ、このドアホ」



ゴン「……ゴメン」



ゴンの部屋で治療を受けてベッドにいるゴンに2人がジローと睨んで言った。



キルア「オレらにあやまってもしかたねーだろ、一体どーなってんこの中はよ!?念を知らずに洗礼を受けた連中の姿はイヤって程見てただろうが!!」



ズガガガガガとゴンの額を叩くキルア。



ライ「一歩間違えばお前もああなってたところだぞ!この程度で済んだこと自体ラッキーなんだから」



キルア「ったく、何のためにメガネニイさんが教えてくれたと思ってんだか」



ゴン「う〜…でもさ、大丈夫かなって思ったんだよね」



ピシりとキルアとライが反応した。



ゴン「何回か攻撃を受けてみて…まあ急所さえ外せば死ぬことは…うっ」



ギリギリ…と、無言でキルアがゴンの右腕に蹴りを入れ、オレがゴンの頭をグリグリと無言でしめたのだ。



ゴンが声にならない悲鳴をあげると、コンコンっとドアがノックされた。



キルア「はいよー」



キルアが扉をあけると、そこにはウイングが立っていた。














『ケホ、ゴホ…』



暗い部屋に、1人の咳が響く。



レイは少し苦しそうに顔を歪めながら錠剤の薬をポイ、と口に放り込む。



ゴクリと飲み込もうとすると_____



ヒソカ「や♡」



どこから入ってきたのか、ヒソカが目の前にいて笑顔で片手を上げていた。



『!!?』



ギョッ、と驚いてその勢いで飲み込んだ薬が喉に突っかかってしまった。



『ゴホッ…!』



むせると、スっと目の前に水のペットボトルを差し出してきたピエロ。



ヒソカ「大丈夫?」



全然気遣っているようには見えない笑顔のピエロから水をひったくるとゴクゴクと飲んだ。



『っハァ………死ぬかと思った…』


薬飲んで死ぬなんてまっぴらだが…



少し落ち着いたように呼吸するといつの間にかソファに移動しているヤツを睨んだ。



『何しに来たのよ』



ヒソカ「せっかくキミが200階に来てくれたから…ね?」



トランプを見せてニタリと笑う奇術師に嫌な予感がしつつも部屋のドアを開けた。



『せっかくの意味がわからない。とりあえず帰れ』



そう言い、さらにオーラで出ていけアピールするが___



ヒソカ「えーヒドイなァ、助けてあげたじゃないか♦」



と言ってペットボトルを指す。



が、元はといえば…



『(むせたのはアンタのせいだ…!!)』



いっそのこと、ここで一思いに殺ってしまおうかと思った矢先_____




ヒソカが開けていたドアをバン!と閉めてそのまま私の前に立ちはだかった。



もちろん、私の背にはすぐ壁があって逃げられない。



ヒソカ「♦」



ニコニコと笑うヒソカになんでこんな奴に助けられたんだと自分が情けなくなってきた。



いっそ死んだ方がマシだったかもしれない。



『………ハァ…何がお望み?』



ヒソカ「察しがいいね♠簡単だよ、ボクはキミと戦いたい♡」



『………わかった。いつでも相手してあげるからさっさと退いて』



言葉と一緒に回し蹴りすると、華麗に避けられた。



ヒソカ「良かった♦試合日時はあとで連絡するよ…♡」



ニヤリと言って、ヒソカは今度こそ部屋を出た。



というかなぜヒソカは私の部屋を知ってたんだ?



そしてどこから入って来やがった。



『(……防犯設備つけようかな)』



それなりに真面目に考えるレイであった。





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