泣き虫DAYs
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暗闇に稲妻が走り、その間近に物々しい雰囲気を出す孤城・黒の教団。
<____……エクそシすト、ガガッ治リョウ、
スル……____>
何かが稲妻の光に照らされ、その危うい瞳は何かを捕らえた。
何やら今日は、ひと騒動があったらしい……。
「あーーー……」
地下水路に降り立つと、ズキズキと傷んでくる怪我の箇所。
治るっつったのに、嘘ついたなあのファインダー。
恨みがましく頭をさすれば、思い浮かんでくるのは変な漢方薬を処方した壮年の探索部隊員。
むしろ何か悪化し始めたような気がして、どうもならない。
「……あれ?誰もいないや」
そういえば、この地下水路に迎えの人が来ないのは珍しい。
コムイさんも、いつもは来るのに。
不審に思いつつも、地上へと続く階段に向かって、歩み始めた。
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