駄弁ろう

□気づこうね
1ページ/1ページ




お月様が顔出す頃に大広間にて


『ふふふ♪』



『随分、御機嫌じゃない、もみじ』

何かいい事あった?
と聞いてきた同室のパンジーことパジー

『よくぞ聞いてくれたパジー!』


『見て見て!!』

キラキラと輝く瞳を向けて
カバンの中から取り出す


『なっ……それって』


『ふふふ、ドラコの寝顔!』


パラリと出したのはドラコの寝顔写真


『どうしたのそれ……』



『クラップとゴイルをハニーデュークスの新発売チョコで買収したの』
ぐふふと笑う


『へ、へぇ〜良かったわね、それじゃ、私用があるから…』



サササッと去っていくパジーに

『パジー!!要らないのーー!?』

後ろから声をかけた



『何がいるんだ?』


突如後ろから聞こえた声に肩が震えた


ギギギとさびた音が鳴りそうに後ろを見た

『こ、こんばんわ、ドラコ!』


『こんばんわ。そして、それは何だい?』


『はははっただの写真だよ』


『それじゃ、見てもいいよね』


バッと取られ
手に汗を握った



ドラコの肩がプルプルと震えている

『……そ、それじゃ』

写真を奪い


『おやすみー!!!』

ダッシュで逃げた



出た大広間から聞こえたのはドラコの大声だった


翌日


『おはよう、もみじ』



『おはようパジー、相談があるんだけど』


『どうしたの?』


『ドラコが目を逸らすの!!』
照れてるのかな?
もしかして、私のこと………



パンジーは思ったそうな


目を逸らされるのは、
照れてるからじゃないって

気づこうね

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ