BOOK(ヒロアカ)
□Vol.3 小さな壁
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「ノエルちゃん!今のって正しくない方の使い方だよね!?手は……って、あれ?なんとも…ない?」
腫れてもないし、変色もしてない……?
『出久君……?』
「す、凄いよ!ノエルちゃん!何も反動がな、ぇえええええええ!!!!!?」
ノエルちゃんの顔を見ると、片目からぽたぽたと血がたれていた
ノエルちゃんは、違和感に気づいたのか頬を触って、その手についた赤いものを見た
周りも様子がおかしいことに気づいたのか周りに集まってくる
「ち、血が……、」
『出久君、あのね……私……涙が赤いの!!』
「嘘つけ!!!!!!」
思わずつっこんでしまった
『バレるの早ぇです……』
すると、ノエルちゃんは苦笑いした
『今要らないのは片目の視力。痛くないし、見えないだけ。回復はするよ。問題ねぇです』
これでも少しは研究したんだー、とどこか危なっかしさを感じつつも、僕は関心していた
「続けるぞ。ししょー、もしアレだったら顔洗ってこい」
『うぃー』
「返事は「はい」だ」
『合理的に考えて言い直すのは時間の無駄と判断したので言わねぇです』
なんと言う屁理屈……!!!
ノエルちゃんらしいや
……でも、ちょっと悔しいかも
緑谷side終了
「んじゃパパッと結果発表。トータルは単純に各種目の評点を合計した数だ。口頭で説明すんのは時間の無駄なので一括掲示する」
ブンッと宙に表示された順位
最下位は…
18 葉隠透
19 峰田実
20 緑谷出久
21 ししょーノエル
でしょうねえ。足の速さも握力も、素では適わなかったから
「ノエル…、ちゃ……」
『うはー、参ったなぁ、あはは』
「わ、笑い事じゃないよ!だって、最下位は…」
「ちなみに除籍はウソな」
「「「……!?」」」
「君らの最大限を引き出す合理的虚偽」
「「「はーーーーーーーー!!!!??」」」
んー、素人に毛が生えたばかりとは言え、かなりキツイ結果だな…
もっと頑張らないと……目標は、遠いぞ!
『……』
No.1ヒーロー、か…
雄英を卒業して、そこからどうなるんだろう。最低でも、3〜4年はこの世界に居るわけだし…
長いな……目的を忘れそうで、少し怖い時間だ
ねえ、お父さん
これから、どうなるのかな
「(ノエルちゃん?)」