BOOK(ヒロアカ)
□Vol.3 小さな壁
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日は流れて入学当日!
「ノエルちゃん!おまたせ!」
『あ、おはよう!出久君!』
「おはよって、あれ…どうしたのその格好…」
『いやあ、実はね。多分なんだけど、書類書くの出久君の真似してたでしょ?』
「うん、一緒に書いてたね」
出久君は顎に手を当てると、ハッとした顔になった
「もしかして、制服の概要のマークシート……男の@に黒塗りした……?」
『正解!!!!』
やっちまった大賞に輝けるおっちょこちょいをかましたことに、今朝気づいた。届いた制服は男子用。まあ、ズボンになる訳だが。私的にはかなりどうでもいいのだ。気にしない、気にしない
『スカート履きたかった!って訳でもないし、ズボンの方が動きやすいからいいかなって。また申請出すのめんどくさいし』
「まぁ、ノエルちゃんがいいならいいか(スカート姿見たかったな)」
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『出久君ここどこー』
「ちょっと走ろう。迷子はしゃれにならん!」
『ちょ、待ってー!』
パタパタと小走りを始める出久君の後を追いかける。雄英広すぎデカすぎナンセンス!!!
当分は一人で出歩くの止めよう…
「あった!…ドアでか…バリアフリーか」
『デカすぎだねえ』
恐る恐るドアを開ける出久君の後ろから中をそっと除いた
「机に足をかけるな!雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないか!?」
「思わねーよ。てめーどこ中だよ端役が!」
「『!!!!』」
二人共…フルスロットル……
出久君の横から抜けて、黒板に張り出されている座席表を見た
『一番後ろかー』
「あーーっ!!!!!」
『…?あー、透明人間の人〜同じクラスー!』
「『いえーい!!!』」
パチンとハイタッチをした。つか、何故に息ぴったり
『あーと…葉隠…透ちゃんね。よろしく』
「えっと…」
『これこれ』
座席表の一番後ろの席を指さした
「ししょーノエル君!」
『…………ん?』
「よろしくね!ノエル君!」
壮大な勘違いをされていらっしゃる。可愛いから許すがな
『取り敢えず、席につこうかー』
「うん!」