BOOK(ヒロアカ)
□Vol.1 展開は早めで
2ページ/3ページ
「じゃあ、ノエルちゃんも雄英なんだね!?」
『志望がね。出久君もだったなんて驚いたよ』
道案内してもらっている途中で、「オールマイト」という単語が聞こえてそれに反応を示すと、それをきっかけにめちゃくちゃ仲良くなった。デク君かわいい
ノエルちゃん、出久君と下の名前で呼び合い(無理矢理)、敬語も取れた。女子に対してこんなにフレンドリーだったか?と首をかしげたが、少し恥ずかしそうなオールマイトを見て、彼のおかげかと納得した
オールマイト感謝。ありがとう。お陰で、出久君と友達になれた。私の第二の人生晴れてる。最高かよ
「この時期にここら辺に引っ越してくるし、同い年だし、まさかと思って聞いてみたけど…嬉しいなぁ」
『ふふ、私も』
とは言ってみたものの。手続きとかしてねー……生き返るためには「雄英卒業」は絶対だと思って出久君にはつい「雄英志望」とか言ったけども
「個性とか聞いてもいい?」
『「反射」だよ。お恥ずかしながら自分の個性なのによく分からないんだけどね』
実際、どんなものか使ったことないし。第二の人生始まったの30分前だし
『でも、この手で誰かを救えるなら救いたい』
元から正義感は強かった方だ。将来の夢は警察官とか医師とかだったから
『何も出来なかった人間についたこの力は、きっと人の為に使うものだと思うんだ。決して、人を傷つけるものじゃない。守るためにあると信じてる』
最後の言葉はお父さんからの受け売りだ。正義感が強かったのは、お父さんが警察官で、かっこいいと誇らしく思ってたから余計かもしれない
『だって…そうじゃないと悲しいじゃん』
一人だけ沢山喋ってしまって、恥ずかしくて頬を掻くとガシッと出久君に手を握られた
「す、凄い!なんか、上手く言葉に出来ないけど…僕、感動した!ノエルちゃんならきっとなれるよ!ヒーローに!」
『出久君こそ、最高のヒーローになれると思うよ』
「え…」
「…!」
『会ったばかりで、こんな事言うのはあれだけど…出久君はそうなれるって思っちゃったんだよね。だから……頑張ろうね!』
「っ……!うん!」