BOOK(ヒロアカ)

□Vol.4 いざ、尋常に勝負!
1ページ/9ページ

「おいてめぇ、デクの何だ」




『……』




放課の時間…何故か爆豪君が私の前に立って睨みつけてきた。目をぱちぱちと瞬かせる間に、何が起こったのかを必死で整理した




これは、俗に言う…カツアゲか!!!!




「無視かよ、ナメてんのか?」




『お金は持ってません!!!』




「……は?」




『てゆーか、財布家に忘れたんで勘弁してください!!!』




「お、い?!」




こそこそと雄英生が私たちを見て「何あれカツアゲ?」とか話している。よしよし、隙を見て逃げるぞ。うけけけ




『ほっ、他のことなら出来る限り何でもします!』




「……てめぇ」




『だから殴らないでくだっむぐっ!?』




言葉が出ないと思ったら、爆豪君に片手で口を抑えられていた。爆豪君は、頬をピクピクと引き攣らせながらニッコリと笑った




「喋るな、クソが。わざとだろ………こっち来い」




ひぃぃぃぃぃ!バレてる!!!!後、最後の言葉声低すぎて震えが止まらない!アイアムマナーモーーーーーーードッ!




ギリギリと私の腕を掴みながらズンズンと歩く爆豪君。いったい何処に向かってるんだろう




『ぁっ、い、出久君!』




「あ゛?デク?」




かかったーーー!!!




手が緩んだ隙にぐいっと振りほどいて、全速力で駆け出した。放課時間と言うだけあって、人が多い。おかげで、直ぐには捕まらずに済みそうだ




自分のクラスの教室に戻ってきてしまったが、何処か隠れるところは……




『……あ』




「…?」




轟君!いい所に!




何故まだ帰っていないのかは知らないが、読書中だったのは謝る、後でな。んでもって、助けてくれ




『か、匿って下さい!』




「は…誰から」




轟君の横にしゃがみ込んで、シィーと人差し指を口に当てた。怪訝そうな顔だが、すぐに分かるよ




バンッと乱暴に開いたドアを、轟君は見てから「あー」と小さな声で言った




「ちっ……おい、ここに……ぁー…女男来なかったか」




女男って…




「女男……ししょーの事か?」




『っ、!?』




まさか言うつもりじゃ…!そ、そりゃあ煩くされたら私だってイラッと来るけど…まとめて追い出そうと言う算段か!




「ししょー?……確か、そんなんだった気がする」




おい




「ふーん…」




後、轟君。楽しそうな顔をするんじゃない
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ