星うさ

□素直になって
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ま「うさぎちゃん元気ないね、どうかした?」

美「まこちゃん、そんな事訊くなんて残酷よ。」

亜「星野くんが居なくてさみしいのよね…。」

レ「今日行ったばかりでそんなんじゃ、1ヶ月持たないわよ?うさぎ!;」


北海道へ行くと告げられて三日後の朝、星野達は北海道へ旅立って行った。
昨日の夜も星野の家に泊まらせてもらって一緒に居たけど、素直な気持ちを一言も言わずに行かせてしまった事を後悔していた。


ま「星野くんなら毎日連絡してくれそうだし、不安になる事なんてないよ!」

美「そうよぉ、星野くんはうさぎちゃんLOVEだし♪」

レ「見てるこっちが恥ずかしくなるくらい、あんたに夢中だもんね…;」

亜「うさぎちゃん、言いたい事があるなら我慢せずに星野くんに伝えた方がいいわ。その方が星野くんも喜ぶはずよ?」

う「…うん。」


言いたい事…。
ーー会いたいよ。ーーさみしいよ。
ーー一人にしないで。

思い浮かぶ言葉はどれも星野を困らせる言葉ばかり・・・。


こんな事言えないよ…。

星野は仕事なんだから。あたしの子供染みた我が儘で仕事の邪魔しちゃいけない。
あたしは、TVでキラキラしてる星野も好きなんだもん。
今の仕事を辞めてほしい訳じゃない。

でも・・・


…星野。

声…聞きたいよ…。





クラウンでみんなと別れて、部屋について、とりあえず明かりをつけて。
あたしはそのままの勢いで星野に電話を架けた。
数回のコールのあと、留守番サービスの案内が流れる。


う「…出れる訳ない…か」


いや、むしろ出なくて良かったのかも…。
今のあたしはきっと、星野を困らせる事しか出来ない。


あのあと星野から連絡はなく、あたしは携帯を握り締めたまま眠っていた。

朝起きて携帯を見ると一件の着信とメールが届いていた。
その時間は夜中の1時。
あたしが起きてた時間は0時半頃…。

メールには…

『ごめん、天気に左右されて撮影が長引いた。流石に遅かったか…;』


う「…遅いよ…。」
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