Chain of the World〜アルスサイド〜

□5章
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「おい、あいつが新しい六神将らしいぜ」

神託の盾本部を歩いていると、そんな噂話が聞こえた。
つられて俺も見ている方を見た。この時期で六神将になるのだから、俺が知っている奴かもしれない。

しかし、期待に反してそこにいたのは俺が知らない大男だった。
それにしても、すげぇ気迫。しかも、ヴァン師匠にはない嫌な気を持っているような気がする・・・・・・

周りのやつらも、その男を見て怖がってたり、そんな奴らが多かった。

「ふん」

俺もその男を見ていると、そいつがこっちを見て、偶然目が合った。
すると薄く笑ってその通路を通り過ぎた。

「・・・・何だ?」

俺は少しいらついた。馬鹿にされたような気がしたからだ。

「ねぇ、あの人の名前は何て言うんだ?」

「えーっと、確かヴァン総長がバルバトスって言ってたな」

「え、俺はリグレットさんがゲーティアって呼んでるところを聞いたけど・・・・」

「え、本当に?聞き間違えたかなぁ?」

「いや、俺も確かじゃないけど・・・・」

近くにいる奴らの会話が聞こえた。
どうやらあいつの名前はバルバトスか、ゲーティアというらしい。
あの旅では見たことも聞いたこともないから、あいつが7年後にはどうしているのか、少しだけ気になった。
それにしても六神将なら、どこの師団長だろうか?
あまり一緒に任務をこなしたくないな・・・・

俺はそう思いながらその男が向かった方向とは逆の方に歩いて行った。



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