Chain of the World〜アルスサイド〜
□4章
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「何ですか、副団長?」
俺は特務師団の副団長に訓練が終わった後に呼ばれた。現在ダアトには団長はいない。俺が入団する前から外に遠征だそうだ。
「お前が前に言っていた件だが・・・・」
俺は副団長に言われて、何の事だか一瞬分からなかったが、すぐに副団長に譜術の修行をしたいから、指南に適した相手を探してほしいと頼んでいたことを思い出した。
「見つかりましたか?」
「この話が総長の耳に入り、総長が直々にお前に紹介してやると、これを」
そう言って俺に渡したのは小さい紙一枚。俺はそれを受け取ると、そこには以前ラルゴと訓練した場所に今日来いということが示されていた。
ここでやるってことか・・・
「それと、お前はその訓練が終わるまでこっちの訓練には来なくていい」
「え?」
「これも総長の命令だ。譜術の訓練に集中させたいんだろう」
その後、副団長は「お前の兜の下の顔が早く見てみたいな・・」と呟いて帰ってしまった。
「ありがとうございます」
俺は副団長に聞こえるように礼を述べた。この副団長は、特務師団の中でも俺のことを差別しないで見てくれる数少ない一人だった。
俺はその後、自室に戻り神託の盾の鎧、顔を隠してくれている兜を脱いで、代わりにマントをはおり、俺の顔が相手に見えないことを確認して、部屋を出た。
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