おはなし

□trick and treat
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「trick and treat」




「へ?」




クルルくんがいきなり発した言葉にボクは渡しかけていたお菓子の袋を思わずとりおとしそうになった。




「クルルくん…何かへんじゃない?」




「へんじゃねぇ…trick and treat」




苦笑いしながら訂正を試みるもクルルくんは片手をさしだしながら涼しい顔でもう一度言ってのける。




「えっと…?」




どうすればいいか分からなかったらとりあえず差し出された手の上にお菓子の袋をおいた。




「わっ…」




そのまま手をつかまれぐいっと引き寄せられる。




「trick and treat。」




1オクターブ低いクルルくんの声が耳元で囁いた。




「俺様は全部ほしいんだよ」




ゆっくり近付く唇に




ボクため息はすいこまれた。






甘いいたずらと甘いお菓子


わがままな君へ


〇trick and treat〇〇




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