諧謔恋愛詩世界
□紫煙
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暗闇の中に
四角い光が浮かぶ
紫煙は照らされ
ゆらりと揺れた
ただ想うのは君のこと
煙草の苦味を
舌で感じて
ただ募るのはこの気持ち
君の名を闇に呟いた
ぷかりと浮かぶ
赤い点が一つ
揺れては僕に
苦味をくれる
クラクラする思考
ゆらゆらする紫煙
忘れたい
忘れたくない
忘れさせてくれない
忘れさせてくれないか?
紫煙を呑み
紫煙を吐く
繰り返し
繰り返し
胸のもやもやを
吐き出すみたいに
ふわりと揺れた
闇に溶ける紫煙の様に
この想いも
消えてしまえ……