諧謔恋愛詩世界
□傷口に愛を
1ページ/1ページ
見つけた
見つけたくなかった
傷付けるって
分かってたから
見つけなかった
フリをした
自分を騙して
安心してた
気付いた
気付いちゃいけない事に
ずっと前から
分かっていた事なのに
見つめた
ぼんやりしたフリをして
近付いた
離れなきゃならないのに
笑った
その時だけ全てを忘れて
悔やんだ
自らの過ちを
もう少し
もう少ししたら
ちゃんと離れなきゃ
分かってる
分かってる
分かっていたはずなのに
どうして
どうして
想うだけならば
傷付ける事など
無かったはずなのに
どうして
どうして
傷付くのは
自分の心だけで
良かったのに
君は今も
僕の胸の中にいるのに
それだけで
耐えられなければ
ならなかったのに
また僕は
誰かを傷付ける為に
誰かを愛するのだろう