遥の心の言葉たち

□黄色い風
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黄色い風

ゆらゆらと浮かぶ羊雲
この空を漂って
ゆっくり揺れる菜の花は
なんだか少し眠そうね

あなたが握った私の手
肌と肌が触れあって
稲穂が揺れて踊ってる
黄色い風が吹いたのね

噴水の水は巡っている
消して枯れない泉の花
私とあなたが出会えたことは
風が止むより奇跡なの?
ほほに優しくてをかざし
あなたの温度を確かめる

ひらひらと舞う花びらは
私の髪に引っかかる
嫌いだった汗ばんだシャツ
今はそれすら愛おしいの

あの広い青い空さえも
いつか夕闇に染まってしまうのに
あなたと私が出会えたことは
双子の数より奇跡なの?
肩にそっと手を回し
おれちゃうくらいに抱きしめて

オレンジの町に風が吹く
水もはねてよろこんで
あなたの髪がこそばゆい
黄色い風が吹いたのね
 

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