wrwrd まとめ

□utgr 男娼パロ(前) 2
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『さあて…じゃあ、こっちおいで?』
手を引かれた先は、一番奥の一番広い部屋。
馥郁たる香のの薫りと、煙管独特の残り香。
『俺も自分の準備があるんやけど……まあいいか……、えーと、名前なんやった?』
『gr…』
短く答えると、目の前の人は瑠璃色の目を嬉しげに細めた。
『いいお声』
男に声などを褒められた事などない。
そもそも…
『俺は、下男に雇われたと聞いたが…』
それを聞いて、相手は目を丸くし次の瞬間吹き出した。くくっと、鳩の鳴くような笑い声が響く。
『おぼこいなぁ……。騙されたことに気付かんの?』
『だま…っ!?』
『女衒のzmがよく使うセリフや』
火を灯した煙管をきゅうっと吸い、紫煙を吐く。
暗い瞳で、うっすらと笑いながら小首を傾げる。
『どうせ…帰るとこなんか、あんたにはないんよ?売られた時点で…分かるよなぁ?』
『くそ……伯父貴らめ…』
『ねぇ、……生まれはどんなお家?』
『我が家系は軍人だった。…父が上官とのもめ事で…処分されたのだ……』
背中を撫でてやると、大きな目から涙が溢れ落ちる。
『母が、それを追って…自害してしまって……父を殺した、男が憎い……』
『……そうか、…エエこと教えたろうか?』
幼児にするように、目線を合わせて微笑む。
『ここは、…おおっぴらに商売しへんさかい、軍人さんの、それもお偉いさんのお客がたくさん来る…』
『そうなのか……?』
『正面切って殴り込みして、勝てる自信なんかないやろ…?ほんなら、………ここで仇を待てばええ』
社のキツネを思わせる笑いを称えて、彼は続ける。
『其まで、相手を籠絡するんや。他の客も騙して、手玉にとって…相手が一番あんたに気を許したときに……裏切ればええ』
くくくっと、実に楽しげに。
『色恋はな、…人を死なす猛毒にもなる』
埃や何やらでごわついている髪を、そっと撫でながら花魁はじっと、目を見つめてくる。
お飲みよ、と茶を差し出され一気に煽る。
整った、どこか頽廃的な何かを感じさせる顔に、サッと顔を赤らめてgrは息を飲んだ。
『あなたの、名前は?』
『俺はut。そのままでもいいし、好きに呼んでや?』
大丈夫…と、手を取られ指先に口付けられる。
『ひ、あ…!!!?』
『あんたの身体の使い方は、…俺が…教えてやるわ』

…とりあえず風呂に行こうかと言われ、手を引かれるまま備え付けの湯殿に連れ込まれた。
頭を洗われ肌を磨きあげられている間、なぜか身体が熱くて仕方がなかった。
湯気とは違う、内側から熱くなるような…よくわからないなにか。
『ほんま…綺麗な子供や』
耳の辺りを擽られ身体が跳ねる。
『ut…さん、なんか身体が…っあつ』
『さんづけ、いらんよ…?……そう、熱いか…』
ふっと笑うと、utはgrの乳首を捏ねた。
とたんに、腰にびくりと何かが走ったのをgrはかんじた。
『っ…あ!!!!なに、へん…!!』
『心配すんな……どこが気持ちいいのか覚えな…?』
『気持ち…いい?』
『身体が、びくってなって…熱くなることや……』
ぴちゃぴちゃと、音をたてて舐められる乳首の感触に、声が自然と出てしまう。
『あっひ、あ…ん、ん…っ』
それを聞きながらutは尻の間へ指を滑らす。
『ええか?gr。そのうち、自分でここをならすんやで?』
つぷりと音をたてて、utの長い指が直腸に侵入してくる。初めて知る恐怖感と圧迫感に、utに必死にしがみつき耐える。
『あ、ぐ、くるし、はあ…はあ…』
『下準備、してるだけや……大丈夫や』
ぐちぐちとそこをかき混ぜながら、少しづつ指を増やす。
指を3本咥えられるようになった頃には、そこはとろとろに蕩けてしまっていた。
閉じられない口から漏れる声も、特有の甘さを纏い始めている。
薄笑むと、utは指でgrのしこりを押し潰すように刺激した。
『う、あああっ…!!ひ、んっなに、そこっ…いやだあ!!!!』
強すぎる快楽に身をよじるgrの前を、躊躇いなく口に含み舌と口蓋で絞ってやる。
耐えきれずに、彼はすぐにutの口内に精を放った。
射精の余韻に身を震わせるのを見上げながら、未だびくびくと残滓を溢すそれを吸ってやる。
『…かわい…。女としたことないん?』
『…ない、…はじめて、』
息も絶え絶えに答えられた言葉に、それはまた…と笑う。
『俺が…初めてやなんて…御愁傷様やね』
『う、く…身体、へん、まだ、熱い…ut』
はあ…と悩ましげに吐かれる吐息にutは何事もなく答える。
『ああ。さっきのお茶、媚薬入りやねん』
『な……』
『余計なこと考えずに…先に気持ちいいことだけ、覚えて…壊れた方が楽やから』
どこか、儚い。それでいて暗い、新月の夜のような瞳。
危うい美しさと妖艶さから、目が離せない。

『だから、gr。…壊れるまで。全部覚えれるまで。死にたくなるくらい気持ちよくしたるよ』
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