流星

□告白
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「ん?あれはレンじゃないですか?」


大気の視線の先の人物に僕も目をやると、それは紛れもなく僕の想い人のレンだった。床に這いつくばって何かを探しているみたいだ。


「どうしたんだ?何か探してんのか?」


星野がいち早く声をかけた。


…なにさ、僕が今言おうと思ってたのに。


「星野…んー、ピアスをね…気付いたらなくなってて…あちこち探してるんだけど…諦めるしかないかなぁ」


そう言いながら立ち上がったレンの左耳には、確かにいつものピアスが付いていなかった。


「大切な物なのでしょう?一緒に探しましょうか?」


ほんとなんなの…それも僕が言いたかったのに…


「ありがとう大気。でもいいの…なくなってしまったものは仕方がないのだし…それに案外忘れた頃に出てくるかも」


スカートの裾をパンパンと払うと「おかしなところない?」とレンは僕たちの前でくるりと一回転してみせた。


「キレイだよ」


今度こそ二人より先に声をかけたかった僕は思わず本音を口走ってしまった。『キレイ』と言われたレンもきょとんと立ち尽くしている。


レンの反応を見て、マズい…一瞬そんな感情に支配された。


「ほんと?汚れてない?ありがとう!そろそろ戻らなきゃ!じゃあまたね」


そして足早に君は去って行った。


…マズいもなにも、そもそも僕の言わんとすることは君には全く届いていなかった。




「夜天も報われないですね」


「ありゃ違う意味で捉えたよな。レンにはもっとはっきり好きだって言わないと、いつまで経ってもこのままだぞ?」


「うるさいなー、そんなこと言われなくてもわかってるよ。っていうか余計なお世話」


そう、君は良く言えば純粋。悪く言えば鈍感。僕の君に対する言葉に含まれる本当の意味を未だかつて君は一度も拾ってくれたことはない。




『はっきり好きだって言わないと』




「おや?夜天どこへ行くのですか?」


「今日はもうオフなんだよね?ちょっと出掛けてくる」




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