K-Boys

□陽だまり
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ただいま〜。

リビングのドアを開け、声をかけたが誰もいない。

あれ?みんな仕事だっけ?

などと思いながらリビングを見回すと

いた…

春の陽射しが降りそそぐ窓のそばに置かれたソファでマークヒョンが微睡んでいた。

柔らかな光がヒョンを包み込み、前髪のかかるまぶたに薄っすらと影ができている。

ホント綺麗だなぁ〜

ヒョンはいつも僕のことを綺麗だと言ってくれるけど、綺麗っていうのはマークヒョンのことをいうんだと思う。

もっと近くで見たくて、足音を忍ばせながら近づき、片膝を立ててそっと床に座る。

陽だまりの中でじっとヒョンの寝顔を見ていたら、無意識に顔を近づけキスをしてしまっていた。

やばっ!

慌てて唇を離し、立ち上がろうとした時

ジ〜ニョン

いつの間にか目を覚ましていたヒョンが満面の笑みを浮かべ、背中から抱きついてきた。

ヒ、ヒョン。苦しいよ。

マークヒョンの腕を離そうとするが解けない。

ジニョンからキスしてくれるなんて…俺、すっごく嬉しい。

ヒョンが耳元で囁く。

くすぐったくて、ヒョンの腕を解こうとしても力が入らない。

僕を抱きしめたままヒョンが囁き続ける。

この間の収録でベンベンがずっとジニョンのそばにいてさ、それだけでも悔しいのに、ベンベンがジニョンの手に自分の手を絡ませようとしてるから…

僕の肩に顔を埋めるようにしながら呟く。

ヒョン、焼きもち…?

僕は驚いたように振り返り、ヒョンに尋ねる。

マークヒョンはちょっと拗ねたような顔をしながら、

当たり前だろ!収録中だったから何とか堪えたけど、そうじゃなかったらベンベンを怒鳴ってたよ。

そんな風に思われていたとは思わず、知らないうちに頬が赤くなってくる。

ねぇ、ジニョン?俺のこと好き?

突然、ものすごく真剣な声で聞かれた。

え?

咄嗟のことでどう答えていいのか分からず戸惑っていると

さっきのキスの意味は?

畳み掛けてくる。

真剣に応えなきゃと思いつつ、やっぱり恥ずかしくて俯いてしまう。

単なるはずみ?

マークヒョンがスゴく淋しそうな声で呟く。

ち、違うよ!

慌てて顔を上げてヒョンの目を見つめ、

マークヒョンのことが本当に好きだよ!
上手く伝わるか分かんないけど、ヤキモチを妬いてくれたって聞いてホントに嬉しかったし、さっきのキスだってヒョンのことが好きだからしたんだし…

ヒョンへの想いを分かってもらいたいのに上手い言葉が出てこず、何故か涙まで浮かんでくる。

バカだなぁ〜

スゴく柔らかい声を纏いながらヒョンが僕を見つめ、目元にキスをしてくれる。

ただ好きって言ってくれるだけでいいんだよ。

そう言って春の陽射しに負けないくらいの笑顔を向けてくれる。

ヒョン…

マークヒョンの胸元に顔を埋め、

もう一回キスしてもいいかな?

などと考えていたら、

ただいま〜!

ベンベン達の元気な声が聞こえてきた。

がっかりしながらヒョンから離れようとしたら、

また今度な

と耳元で囁かれた。

こんなに好きになっちゃって、どうしたらいいんだろう?

胸のドキドキをマンネ達に知られないように必死に冷静を装ったけど、バレてないかな…?

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