長いお話

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はぁ。

また今日もベリと話せない

私はどうすればいいんだろうか

もうすぐ夏休みだっていうのに

このまま話せずにいるのかな

…それは嫌だよ、ベリ


もうそろそろ夕日が沈む頃

今日もまた、1人遅くまで残って練習

ダンッダンッダンッ

シュッ…ガン

2ポイントシュートまでもが決まらない

いつもならこんなの余裕で入ってたのになぁ

最近寝れてないからかな

なんどやっても決まらないシュートにイライラする

クソッ

思いっきり頭を掻いて
集中するように言い聞かせていた

「モナ?」

誰もいない体育館で誰かに呼ばれ
ドアの方を見ると、あかねんがいた

「あかねん….。どうしたの?」

「ベリカと…なんかあった?」

私はシュートを打ちながら話をしようとしたけどベリカの名前が出て止まってしまう

「…別に。どうして?」

「最近喋ってるとこ見ないしお昼だって一緒に食べてないみたいじゃん」

「…別に….なにもないよ」

「まぁ無理に話せとは言わないけどさ
私たち、案外心配してるんだからね。
オダナナも、私も」

「……ベリと、ケンカした」

ほんとの事を言えば、あかねんはやっぱりというような顔をしている

「とりあえず、言いたいことはちゃんと言わないとダメだよ?
言葉には、賞味期限があるんだから」



''言葉には賞味期限がある''



その言葉が妙に私の心を刺し貫く


私だって、伝えたいよ


ベリに好きだって


大好きなんだって


けど伝えてどうなる?


今まで友達として関わってきた私が
想いを伝えた時ベリはどう思う?

そしてその後どーなる?



わからない



わからないけどせめて



せめて笑って話だけはしたい
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