◆心のひだまり◆

□雨の日。
1ページ/3ページ

キミに会いたい――















雨の日。






――ザァァ…







「はぁ…」

今日は朝から生憎の雨。折角部活で気分転換をしようと思っていたのに。


「…帰ろう。」





3-6の教室のドアを開ける。


――ガラッ










そこに居たのは一人の知らない女子生徒。
…いや、忘れようとしていた存在。







『ッ…!』







相手はいきなりドアを開けたせいか、かなり驚いている。



「驚かせちゃったみたいだね。ごめん。」


『ううん、ボーっとしていた私が悪いの。』


「何か忘れ物?キミがボーっとするなんてめずらしいな。」


『…違うの。今日は貴方に用があって…』


「僕に?」


『うん、ちょっと…』








参ったな。すぐに帰ってサボテンの世話でもしようと思っていたのに。…なんてウソを思いついたけど言わない。だって。



「丁度いいな。ボクも君に話があるんだ。でも今日は雨で屋上はびしょ濡れだし、どこか落ち着いて話が出来る所に行くっていうのはどうかな。お勧めの喫茶店があるんだけど…」

『何処でも良い。本当にちょっとだけだから…』




何の話だろう?
心当たりが有り過ぎて、困る。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ