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□Love
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愛なんて、二度と信じないと思っていた。
20年前のあの日、俺は一番大切な人を失い、同時に自分の無力さを思い知り、それを呪い、何もかもを放棄した。
…けど、あの日。
“太陽となるように”と、完全なる真っさらな魂に願った、あの日。
あの時から、俺は再び愛と言う感情を知った。家族に対するような、穏やかな愛情だった。
戻ってからは、再会するのが楽しみで仕方がなかった。まるで、孫と会うのを待つお祖父さんのようだったが。
再会して、話してみて。
願った通りの人に育っていてくれて嬉しかった。
見守ろうと決めていたはずなのに―――いつからだっただろう。
恋愛感情に、変わったのは。
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