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□君が遠く離れても
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それはある日の昼下がり。
「なぁ、コンラッド」
「何ですか?」
「もし…もし、おれが、遠くに行っちゃって、会えなくなったら…どう感じる?」
「え…?」
突然の質問に、答えが出ない。
少し迷いながら尋ねて来たユーリに答えなくては、と思う気持ちと、何故そんな質問をして来るのかという気持ちが複雑に入り混じり、知らず眉根を寄せてユーリを見ていたらしく、ユーリは焦った様に付け足した。
「べ、別にそんな、深刻な問題じゃなくって!!
ただ…」
「ただ…何?」
不安な心を隠し、平静を装って聞き返すと、ユーリは俯いて小さく呟いた。
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