Novels
□Short Storys
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《恋?》
恋って、どんな気持ちなんだろう。
「わっかんねぇー…」
「本当に君らしくないねぇ」
眞王廟にある村田の部屋。
おれはここで、おれらしくない悩みを村田に聞いてもらっている。
「だって仕方ねーじゃんか…」
こんなのは初めてだ。
原因は、今日の昼下がり。
執務も終わって、中庭でのんびりしていた時、コンラッドが珍しく慌てた様子でおれのとこに走って来た。
『ユーリっ!!』
何かあったのかと思って腰を浮かせたら、コンラッドは、はー…っと深く息をはいて肩を落とした。
『どうかしたのか?』
って聞いたんだけど…
『よかった…』
と安心したように呟いて、おれの横に座った。
何でもないじゃんって思うかもしれないけど、おれはすごくドキドキしたんだ。
…どうしてかはわからないけど。
その事を相談したら、さっきのように言われたのだ。
「…ま、鈍感な渋谷にはわかんないかもね?」
「何だよー。知ってるなら教えろよー」
その後聞かされた言葉に、おれが驚きまくったのは言うまでもない。
FIN.