空は今日も。

□その日。
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通帳をテーブルへと戻し、リビングにあるテレビをつけてみた。



今は朝の7時。


どのチャンネルもニュース番組をやっている時間帯。

それを、ソファーに座って眺めていた。



ボーとしながらニュースを耳に入れる。


そこから聞こえたのは、


「…昨日、並盛町の…で……」



「えっ……」



確かに聞こえたのは、『並盛』という単語。



それは確かにものすごく聞き覚えのある場所だった。



しかし、それは自分の知る限り、マンガやアニメの世界であって、決して現実ではない。



まさか…などと思ってみたがそんなバカなことがあるかと、頬をつねってみても、ただ痛いだけで。


もしや夢なのではなどと思ったのだが、こんな現実じみた夢などあり得ない。



それから何度か家中を漁ってみたら、今度はクローゼットの中から、いくつか服と下着、制服と、学校までの地図がでてきた。


その制服は、確かに。




確かに私のよく知っているそのマンガにでてくる学校の制服であった。



とりあえず、頭の中はものすごく焦っていた。

急いでパジャマから着替えて外に出た。



そこで、偶然隣人さんらしき人が隣から出てきたところと鉢合わせした。



「おはよう。遥奈ちゃん。今日から新しい学校ねー。」


と言いながら去っていった。

もちろん、そんな知り合いも隣人もいた覚えなどない。



ただ、ここがどこなのかはやっとのことで自分の中で理解した。


現実味など全くないのだが。












その日。


新しい日常がはじまる。
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