空は今日も。
□ファミリー。
1ページ/4ページ
その日の放課後、私はリボーンに連れられ、沢田綱吉の家に来ていた。
HRが終わってすぐに教室を出たので、まだ沢田綱吉達は帰ってきていない。
のだが、リボーンは当然のようにただいまだぞ、ママン。とか言いながら入っていく。
「えっ。…あの、ちょッ!」
ここは一応彼の家でもあるわけだから全く問題はないのだけれど。
問題は私だ。ここは私の家ではないし、何しろ話したのは山本くらいで沢田綱吉とは友達どころか一言も会話していない。
そんな私が入ってもいいのだろうか。
「なにしてんだ。さっさと入れ」
ほだすようなリボーンの声で考えるのをやめて中へと足を踏み入れる。
無言は流石に不法侵入になりかねないので奈々さんに
「おじゃましまーす」
といったら
「あらぁ。ツナくんのお友達かしらぁ!上がって上がって!」
なんていわれてしまった。
ごめんなさい奈々さん。
私まだ貴方の息子さんと会話すらしたことないです。
罪悪感にいたたまれながらも、二階へと上がる。
沢田綱吉の部屋に入ると、リボーンが窓枠に立っていた。
「おっ。来たな。んじゃまず座れ」
言われた通りに座る。
「あいつらが帰ってくる前に聞いておくぞ。この前っていうか昨日まで、何があったかは知ってるか?」
「昨日……。9月9日。
……黒曜との戦い…」
そうだ。原作では昨日までが黒曜編だったはずだ。
聞かれるまで気づきもしなかった。
「そうだ。ちゃんとわかってるみてーだな
確認の為に聞いただけだ」
その時、この家の住民である沢田綱吉とそのファミリーである彼らが帰ってくる声がした。