何でもない日

□第2話
1ページ/1ページ

 
自室に戻った少女は
描き欠けだっだ絵を再び描き始めた
描き終えた後、兄の様子が気になった

少女は、絵を描く事が好きで
その部屋は、まるでアトリエだ
兄の部屋より独創的である

(昔は2人で、物語を作って楽しかったな
私が絵を描いて、兄さんが文を書いて)

「兄さん、ツラそう…」
声に出して言った

(私はもう、絵で食べて行くって決めてる
もちろん、そんなに甘くないのは分かってる
けど…決めた事だから、迷いなく描ける
だけど、兄さんは…)

深く、ため息をつく

「どうしたら…!」
また声に出していた

少女は、兄の才能を信じている
尊敬もしている
だから、自分の事のように苦しくなる

(兄さんの実力は、通用する
だから、他の事でごまかして諦めて欲しくない…!)

少女もまた、悲しかった

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ