キヒヒ!!!!

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しばらく待機していて、一番にやって来たのは。
アレー?

「なんでわかったんスか



 ご主人様」



久し振り、緑色の髪。

即席で探知機作れるほどの時間も設備もなかった気がするが。


「いちばん鬱陶しい作品が考えてることもわからないほど、並の頭脳はしていないさ」
「というと?」

目前に着地して膝を折る通り越して正座し両手をついて目線をやや下までもっていってみた。
ヴェルデはふうと腕を組んでそんな私を見下ろした。

「この時代の君だが……私が死ぬときに、
 ユニの手により復活したとき子供の自分が真っ先に会いに行く、
 と叫んだのだよ」

「よくそんなデタラメ真に受けますね」

「そんな頭のおかしいデタラメを
  君が、この私に対して、
 決して言わないことは承知していることだ」

「うーん」

未来知ってる的なこと当然のように言ったみたいだけど、それについてはいいのかね。
まあ、彼なら気にしなくても驚かないが。

「結果として。
 君は来なかったが……あれは君が好きそうな敵と戦場だ。
 
 来れない理由がなければすぐにでもやって来ると、確信が持てていた。
 君の言葉から、私が復活するときには君の用事も終わっているはずと推測した。」

「ホァ」

「で、おおかた、空(から)か?」

「あ、ざっつらいと」

「その服装を見ればな」

「お恥ずかしい」

「君は世渡りが下手だからな」

「もう人に怯えたくはないので」

眉を八の字に ニィと笑えば、
目の前の小さな存在は腕を組んだまま肩をすくめた。

「逃げたらいいとは言えないが、補充されるまで私には近付かないでくれ
 うっかり私を殺したくないだろう」

「ッスね」

「では私は来なかったことにしよう。私の推測上、じきに来るぞ、殺し屋どもが」

「わあ。どーしよ」

ルッスーリアの背中に隠れてようかな。

「でもご主人様、私ご主人様に聞きたいことがたくさんあるんですよ」

「もとの時代に戻ったときに聞くとしよう」

ヴェルデはすでに歩き出している。
遠回りするのか、来た道とは違う方向に。

じゃあこれだけ。

「私スカルと会って大丈夫ですか?」

背にかけた言葉に、緑は一言。

「肉以外でも構わん」

その歩みは一秒とて止まらない。


……。

え、つまりダメなやつですよね。


肉以外でもって……髪とかで収まるってこと?
食いたくなるやつ。
説明をくれ。
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