キヒヒ!!!!

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きっと私は目に余る生き方をしてきただろうから、少しは知っているのだろう。
しかしわからないのは

「どうして私に接触したのですか」

「というと?」

「私とトゥリニセッテは関係ない」

「………」

瞳は、答える気があるのかないのか、私を睨みつけている。
しかしややあって、視線で私をしっかりと掴んだまま、ゆるりと眼を細めて彼は広角を上げた。

「悋気、みたいなものかもしれないね」

りんき。

「ファッ!?」

悋気という予想だにしなかった言葉に思わず声が漏れもするだろう。
やきもち。恋愛感情からくる嫉妬、そう言われたということだろう。

どっ……どんな生き方してきたんだ私。
まさかチェッカーフェイスにまで手を出していたとでも云うのか…どうやって!?

「君はかわいい」

「は?」

???
慈しむようにゆっくりとした瞬きをして、趣味の悪いことを言う目の前の男。
お前は何をいっているんだと。
その言葉が好意なのか、皮肉なのか、その判断すら出来ず、困惑することしかできない。

「私と君の関係はいずれわかる。そしてそれはその時知るべきだと私は思う」

「……そうですか」

「さあ、君はこれからどうする?
 目覚めた場所…暗殺部隊の根城で楽しみ、白蘭という輩の膝元を楽しんで、さて次は?」

この生き物になにかを隠し立てする意味は、きっとないのだろう。

「……守るべき人の安否を確かめに行き、然るのち守護に徹するつもりです」

「守るべき人。それは赤塚魅々子という名をつけて近くに置いていた子のことかな?」

「よくご存じで」

何せ相手はこの人。
驚きはない。

「そうです。私はあの子を守らないといけない。その為には白蘭の傍にいなければならないと誤解していたが、そうではなく、しかも白蘭の傍にいても魅々子は安全でないことを知った。
 そうして今、白蘭の膝元から逃れたところです」

「では、これからその子を探しに何処へ?」

「…ボンゴレのアジトへ。あそこには今通信機器とスクアーロ、それからジャンニーニが居るはずなので、それらを使ってイタリアに居る赤塚魅々子の安否と居場所を聞き出します。」

「なるほど。ならば私は君が喜ぶ情報をあげられる」

「喜ぶ情報」

言葉をオウム返しさせれば、大人びた男の笑い声が鼓膜を撫でた。
愛嬌のある微笑を口元に湛えて、それは続きの言葉を放つ。

「赤塚魅々子はスクアーロと共に来日して、今はこの町を彷徨っている。
 君を探してね」

「は?」

は?

「並盛中学校に戻ると良い。彼女は雲に種を植えるためそこに向かってる」

「種?」

雲って雲雀さんの事だよね。
雲雀さんに種付け…ひらめいた!!

じゃなくて

「魅々子が、雲雀さんに種を植えるってどういうことですか?」

「会って訪ねればわかる」
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