キヒヒ!!
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廊下に出て、以前ルッスーリアにそれとなく聞いたマーモンの私室へ向かう。
扉の前に立ち、すうっと、息を吸う。
「マーモン様あああああああガンガンガンガン!!バンバンあああああバンバンバンバン!!マーモン様はぁああああん!!!」
とりあえずグーの手とパーの手でめちゃめちゃノックしてみた。
「マーモン様ハァアアアアアアアアア!!!」
「うるさい」
「ガンガンアアばばんマーモン様開けてへぇぇえんへっへへぇええぇぇん!!!」
「うるさいよ」
「マーモン様ああああああああああああああううううううんうんうんうんううう!!!」
「うるさい!!」
「うほ?」
気付かなかった。
真後ろにマーモンいたわ。
マーモンの部屋に入りたいつったら一刀両断されました。
現在ヴァニタ氏のお部屋。
「あまり荒らさないでよね」
「それはもちろん」
「というかうちのボスがこんなこと許可するなんて不思議で仕方ないよ。弱みでも握ってたりするのかい?」
「いいえー。そんなことは全く。
この不死身が物珍しいのでしょうきっと」
「そういえば両腕が取れたとか聞いてたんだけど。ご丁寧に写真まで添付されてさ」
「え?」
「血まみれ全裸で両腕を縫合されながら泣き叫ぶ手術中の写真だよ。君のね」
「うひぃ、そんなの撮られてたなんて」
「腕破裂した瞬間の動画もあるよ
見る限りじゃあ、もう元通りみたいだけど」
「はい。先日やっと原因突き止めて頑張って復元しましたよ」
「そう。」
「はい。」
「それで?また手伝ってくれるのかい?」
「まあ、屋根をお借りしてる間は」
「そうかい。処理代が浮くなら大歓迎さ。工場の奴ら最近足元見てくるからね」
「あ、もしかして溶解処理?」
「部外者に知る権利は無いよ」
「そうですねえ」
「それで君は僕に何の用だったの?」
「ああ、はい。マーモン様にお聞きしたいことが」
「いくら出す?」
「そんなご無体な」
「タダで質問に答えろというのかい?」
「……ここに、レモネードの粉があります」
「…ム」