キヒヒ!!

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夢の世界を漂うような。
背筋が甘怠く溶けそうになるような。
なんて、
聞くだけでおぞましい。

ロマンスなんて臭いもの、要らない。



手のひらを踏まれた痛みで目が覚めた。
私の重量じゃベッドがイカレるから床で寝たんだっけか。

「いやな夢を見ました」

ああ、クソ三次元の夢を見た。
靴ベラでぶたれたような気分だよ。

「…そうかよ」

「起こしてくれてありがとうございます。XANXUS様」

「邪魔だから踏んだだけだ」

「ですが、起きぬけてすぐあなたの姿が見れて幸せです」

「減らず口が」

身を起こして、立ち上がる。
XANXUSはすでに身支度を終えていたようで、小綺麗ないでたちだ。

「オレは出る」

「あっえ、はあい」

彼はこちらをひと睨みし、背を向けて退室してしまった。
…そういえば部屋にモスカがいない。

どっか行くからってことで起こした感じか。出てけってことだな。
自分の見ていないところで自分のテリトリーに誰かが立ち入っている、というのは気に食わないものだ。

そうと分かればさっさと出よう出よう。
扉に近づきノブをひねる。

「……んん?」

…ひねる。

ひねっ…

んんんんんん?????

「外 側 か ら 鍵 か か っ と る ? !」

なんでや工藤!?
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