SKE48
□そっと
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最近、おぎちゃんのキスを求めてくるのが激しい。
｢ちょ、おぎちゃんっ｣
｢ねぇ、ちゅうしようよ｣
｢し、しないってばっ｣
嬉しい、嬉しいけどねっ、当たってるんですよ！胸がっ！
｢降りろー｣
｢やだー｣
膝の上に乗ってくるおぎちゃん。
懸命にしがみついてくる。
…可愛い、
けど、…なんか、違和感。
｢なんで、そこまでキスにこだわるの？｣
正直、そこまでキスにこだわる理由がわからない。
GTOの撮影も終わって、そこまで家にいないということもないし、一緒に一段落ついているというのに…
それに、キスにはこだわるのに、夜の営みにはホントにこだわらない、というか嫌がる。
何、この差。
｢…何がしたいの？｣
はっきり、聞くと、おぎちゃんの顔が俯く。
｢…おぎちゃん？｣
小さな顔を、両手で包んで、上げさせると…
涙をめいいっぱいにためた、おぎちゃんの顔があった。
｢え…おぎちゃんっ？｣
｢だ、だってぇっ…！ゆりあ、キスしてたからぁっ…！｣
｢い、いつ｣
｢GTOだよぉっ！｣
頭をかしげるも、だんだんとわかってくる。
そういえば、キスシーンあったな…
と、それくらい、興味の薄いことだった。
でも、…なんだそれ。
｢…なに、ヤキモチ？｣
｢うるさいっ…！｣
ドンっと、肩を叩かれるも怒る気にもなれない。
…はっきりいうとね、すっごい嬉しい。
顔が緩むのを感じる。
｢なーんだ、そんなことか｣
｢そんなことじゃないっ、私のゆりあが…｣
ポロポロと零れる、涙。
綺麗だけど、似合わない。
｢…ごめん、｣
そっと、涙を唇で掬うと、ぎゅっと、抱きつかれる。
｢…ゆりあは、私の事好き…？｣
｢好きだよ？｣
｢愛してる…？｣
｢愛してるよ？｣
頭をなでると、少し唇を突き出す。
その顔に苦笑しながらも答える。
｢…おぎちゃんが思ってるよりずっと、ゆりあ、おぎちゃんのこと好きだし｣
｢…ほんと？｣
｢ほんと、｣
おぎちゃんの二の腕に唇を這わす。
そこに、吸い付き、跡を残した。
｢…独占欲は、まだまだ、健在だし｣
ペロっと、赤くなったところを舐めると、顔が赤くなっていった。
｢…っ…｣
｢…だから、心配しなくてもいいから。｣
ゆりあは、一生おぎちゃん、だけだから。
その意味も伝わるように、唇にそっと、キスをした。