SKE48

□あっち向いて
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「ゆりあー、あっち向いてホイじゃんけんしよー?」

その言葉を聞いて、一瞬頭にハテナが浮かぶも、少したって、その意味を理解する。

「あー、CM見たー?」

某テレビCMのゆりあが出てるやつ見たのかな?

と、話をふってみるも、きょとんと、頭を傾げられる。


「なにそれ?」


…あぁ、なるほど。

見てないんだね。

「…なんでもないよー」

少しテンションが下がる。

そういえば、おぎちゃん最近仕事が忙しかったんだった。


「じゃー、するよー?」
「うん」

やる気満々なおぎちゃん。

…これは何か負けたら雑用をさせられるやつだな。

絶対に負けない!


「ジャーンケーンポン!」

おぎちゃんの掛け声で、ゆりあがピースを出した。

おぎちゃんを見ると、グーを出していた。

うわぁ、負けた…なんて、頭を抱えていると。

「あっち向いてチュっ!」

そう言って、キスをしてくるおぎちゃん。

「…!?」

目を見開いて驚く。

そういえば、そもそもあっち向いてホイじゃんけんだった。


でも、なんで、おぎちゃんがこれを知ってるんだろ…

さっき、見てないって…


「…見てるよ、バーカ」


そう言って、優しく微笑むもんだから、思わず抱きしめてしまった。

「おぎちゃんっ、好きっ!」
「あはは、知ってるー」

そして、おぎゆりの間では、少しの間、このゲームがブームになった。

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