NMB48

□休憩
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「あぁー、課題終わらへん…」
「ぼやいてないでさっさと手動かしぃや」

厳しいななさんの言葉に項垂れる。

「もー、しゅう!」

頬をペチペチとされて眉間に少ししわを寄せる。

「もう、あかんもん」

拗ねたように言うとななさんがシャーペンを置いてため息をつく。

「なにがやねん」
「疲れた」
「そんなん私もや」
「嘘だ」
「なんでやねん」

苦笑してデコピンされて、頬をふくらませる。

「全然疲れてなさそうやもん」
「疲れとるわ」
「そうでっか」

机から遠ざかり別途に寝転ぶ。

「ちょ、しゅう、」

その際にななさんの手を引いて一緒に寝転ぶ。

「休憩しましょ」
「っ、そんなこといってたらきりがな」
「大丈夫ですよ、時はゆっくり流れます」
「屁理屈いってへんで、はよ起きるで」
「いやや」
「しゅう」
「すこし、休みましょ」

ななさんの腰に腕を回すと、じとっと睨まれたけど離さへんようにぎゅっと抱きつく。

「…何もしてこぉへんやろうな」
「しませんよ」

休憩も大切です。

そう、念を押してもう一度言うと、折れたようで仕方なさそうに微笑んだ。

「……少しだけ、な」
「はい!」

ゆっくり、一歩一歩、こなしていけばいいと思う。

勉強しても何にしても。

ななさんは、飛ばしすぎやねん。

だから、しゅうが、こうやってブレーキかけてあげんねん。

ななさんが、壊れないように。

「危なっかしぃんやからなぁ、…」

ぼそっとつぶやいてみる。

「ん?」
「なんもないです」

笑ってはぐらかす。

目がウトウトしてきたななさんを抱き寄せて、目を閉じる。

「寝るん?」
「ななさんもどうせ寝るやろ?」
「どうせって…」

それでもそこまで反抗することをしないななさんは、本当に眠そう。

まぁ、あんだけ勉強したらなるか。

って、

「はやっ、もう寝てるやん!」
「すー…すー…」

緊張が取れたのか規則的な寝息を立てるななさん。

ほんまに、この人は…頑張りすぎにも程があるで。


「…おやすみ、ななさん」


頑張った彼女の頬に優しくキスをして、私も眠気に抗うことをせずに目を閉じて意識を手放した。

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