HelloWould!!!!
□第11.5話 休日
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二条城の事件から数日が経ったある日の朝。朝ごはんを食べに広間に顔を出せば幹部全員が揃っていた。あたしの顔を見るなりみんな目を見開き驚いた様子だった。
「おいおい‼神流‼起きてていいのかよ?」
「左之さんの言う通りだぜ‼大丈夫なのか?」
「あたしはそんなヤワじゃないわよ‼それに怪我なんてしてないし‼気を失っただけ。」
「怪我でも意識なくなったもたいして変わんねぇよ。まぁ、いつもの調子で元気な姿で安心したぜ。」
「左之さん…その恥ずかしい台詞をさらっと言えるあたり…やっぱり花街でモテる男は違うね。」
「こんな言葉掛けるのはお前だけだ。」
「……………………もういいです。」
用意された膳の前に座る。全員揃っていただきますの挨拶の後みんな黙々と食べ始めていた。まあ、平助と永倉さんの2人を除いてだが…。近藤さんの横に座ってる鬼が今に怒鳴り散らしそうだ。
「みんな聞いてくれ。今日は松本良順先生に来ていただいて隊士の健康診断をしてもらう予定だ。それぞれの隊士たちに伝えといてくれ。雪村君は健康診断が終わったら俺の部屋に来てくれ。松本先生なら君のお父上の事もなにか知っているかもしれんしな‼」
「はい‼お気遣いありがとうございます‼」
「よかったな‼千鶴‼」
千鶴はすごく嬉しそうだった。みんなが健康診断やっているうち、あたしは暇だな。千鶴は家事をするから暇じゃないだろうけど。困った、何しよう…そういえば最近任務以外で屯所から外に出てない気がする…。よし‼今日は左之さんが話してた美味しいお団子屋にでも行こうかな‼思い立ったらすぐ行動‼膳を片付け土方さんの部屋に直行。
「土方さん、星川です。」
「おう。入れ。」
「失礼します。」
土方さんは机に向かい書類を書いていた。
「なんだ?」
「あの〜。今日はみなさん健康診断ですよね。それであたし女ですしこの通り何もない健康体なので今日1日暇になるんです‼」
「あー。そうか。」
「それで、どうせ屯所にいても邪魔になるだけだと思うので外出し…」
「だめだ。」
「何故に⁉つか、即答⁉」
「おめぇ、二条城の警護の時ぶっ倒れただろうが‼そんな状態なのにおいおい外に出る許可なんて出せるわけねーだろうが‼」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉数日前のことでしょ⁉あれから倒れたことだって一度もないしさっきも健康体っていったじゃん‼」
「何を言ってもダメだ。屯所で大人しく寝とけ‼」
「土方さんにだけは絶対言われたくない‼」
「んだとぉ⁉」
「いいですよ‼別に土方さんに何言われようが、許可が貰えなかろうが、勝手に行ってきますよ‼」
「あ、おい‼待ちやがれ!」
凄まじい怒鳴り声が背後から聞こえたがどこ吹く風。聞こえない。聞こえない。足早に自分の部屋に戻ると愛刀達を持ち外に出た。帰って土方さんに会うのは怖いがまぁ今日1日自由に外に出れると考えればしょうがないことだろう。